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京都精華大学教員・住友剛のブログ。
関西圏中心に、教育や子ども・若者に関する情報発信を主に行います。

自分たちに甘く、他者に厳しい

2012-01-03 20:32:07 | ニュース

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120103-00000267-yom-pol (橋下市長、ひき逃げ市議の除名ツイッターで表明:ヤフーニュース2012年1月3日付け(もとは読売新聞配信))

この堺の市議が起こしたひきにげ事件は、地域政党「大阪維新の会」の代表としての橋下市長にとっては、放置できない問題でもあるはず。そういう意味で、自分の政党からの「除名」や、堺市議会での「辞職勧告」等々の対応は一応、妥当性はあるでしょう。

ただ、そこに至るまでの対応には、いろいろと問題があるかと思います。

そもそも、このような大事な問題へのコメントを、ツイッターで表明するって、どういう感覚なんですかね? やはり記者会見を開いて、マスメディアとの一問一答的なやりとりもふまえて、自らの対応を説明すべきだったのではなかったかと思います。でなければ、「え? その程度の軽い問題なの、これって?」という疑問を市民からも招くでしょうし、また、被害にあわれた方に対しても大変失礼なことではないかと、少なくとも私は思ってしまいます。

たとえば、自宅はさておくとしても、正月休みであっても何らかの適切な場所を見つけて記者会見を開いて、地域政党「大阪維新の会」代表としての橋下市長の謝罪と今後の方針だけを先に発表して、あとで維新の会の幹部会議などを開いて最終決定する。そういう対応だってあり得たはずです。大阪市役所前だって、中之島の公園でだって記者会見くらいできますからね。また、会見の時間も、事実確認にそれ相応に時間を取るとはいえ、昨日くらいにはできたかもしれませんね。

逆に言うと、きっと彼は、この正月休みの期間中に、マスメディアを前にしてのこの件での謝罪対応など、やりたくなかったのでしょうね。また、この堺の市議に対しても、「この正月休みに、代表としての俺の顔に泥ぬるようなことして、ほんとうに迷惑なやつだ。なんたる失態だ。うっとおしい・・・・」という思いが先に立ったのでしょうね。それはある意味、正直と言えばそんな気持ちなのでしょうけど。

しかし、たとえうっとおしくても、迷惑だと感じても、こういうときにマスメディアに対して自分の姿を示し、事故で被害にあわれた方やその他関係者、市民への謝罪をして、地域政党代表として誠意ある対応を取るのが、やはり、基本的なスジなのではないでしょうか。特に先日、大阪市議会での施政方針演説で、職員労組に対しても謝罪を求めたような方ですから、橋下市長は。このような対応だと、「自分たちに甘く、他者に厳しい」と言われても、しょうがないですね。

ちなみに、私のところにツイッター経由で入っている情報では、この堺の市議のひき逃げ事件に関する代表としての謝罪のあと、橋下市長は延々と、ある女性経済学研究者のことを批判(いや非難か?)するようなつぶやきをしているそうです。どうやら橋下市長、テレビでその方から批判されたことに対するいらだち、腹立たしさをぶつけているようですが、ツイッター経由の情報では、見るにたえないようなつぶやきのようです。わざわざ堺の市議がひきにげ事件を起こし、地域政党代表として謝罪したあとに、そんなことを言う必要もないのに・・・・。

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