学力低迷校に公募校長を投入、人事・予算・カリキュラムに大きな権限…低迷10校を〝特例校〟に指定 大阪市教委(産経WEST 2016年11月28日)
http://www.sankei.com/west/news/161128/wst1611280064-n1.html
この記事を読み直して思い浮かんだのは・・・。
大阪市の総合教育会議や市教委は「大日本帝国の大本営海軍部」と化した、ということですわ。
今までアジア太平洋戦争中にとってきた数々の海軍の作戦に敗北し、もはや打つ手がなくなってきたときに、現場から志願した人々ではじめたのが特攻作戦。
ただ「志願」というより、誰かが自発的に特攻作戦に「行く」と言わざるをえない雰囲気が海軍航空隊のなかに生まれていた・・・というのは、すぐに察しがつくかと思います。
でも、そうやって多くの人命が特攻作戦によって失われたことの責任は、当時の海軍上層部の誰も取ろうとしない。
いや、特攻作戦に至るまでの敗北の責任すら、誰も取ろうとしないわけで。
しかも上層部は後日、そういう作戦を開始するに至った経過を示す文書類を焼却したり、隠匿したりしかねない・・・。
なんか、その光景と、大阪市の総合教育会議や市教委の動きが重なって見えるんですよね。
たとえば、この10校のうちの何校かは、たとえば学校選択制で「あそこはしんどい学校だから」といって、動ける層の子どもや保護者から忌避された学校かもしれない。
とすれば、明らかに大森氏らこれまで大阪市の教育改革を推進してきた人々の「失敗」や「矛盾」がこの何校かに現れているわけです。
ですが、その「失敗」や「矛盾」の責任を追及したり、あるいはそのおおもとの施策の問題点を是正したりやめたりすることなく、ただ学校現場に「公募」という形で校長を集め、「やりたいようにしていいから」という形で送り出す。
で、送り込まれた公募校長が今度はその学校でやれそうな教員を集めて・・・。
しかも「公募」って言うてますが、誰も手をあげなければ、現職校長のなかから誰かが「行く」ということになるわけで・・・(ちなみに、一応「外部から」というよりは「今いる校長及び校長選考にパスした人のなかから」という「組織内公募」の形をとるようですが)。
これって「特攻作戦」の構造と、何がちがうんですか?
だから、やっぱり徹底的に「こんなもん、おかしいやないか」って言わなければいけないですよね。
<追記>
こちらにおとといの大阪市総合教育会議の資料がアップされていて、このなかに大森氏の配布資料が出ています。
http://www.city.osaka.lg.jp/seisakukikakushitsu/page/0000382907.html