できることを、できる人が、できるかたちで

京都精華大学教員・住友剛のブログ。
関西圏中心に、教育や子ども・若者に関する情報発信を主に行います。

もっと大胆なこと、言えませんか? あれだけ今の教育や学校を批判してきたみなさんだからこそ。

2017-05-01 20:31:35 | 受験・学校

キャンペーン・教職員の時間外労働にも上限規制を設けて下さい!!

このキャンペーンに賛同する方は、どうぞ。

でも、私は時間外労働の上限規制を訴えるそのまえに、「そもそも週5日・40時間勤務の範囲内で、いまの小中学生や高校生に必要な豊かな教養と体験(そこにはいわゆる「部活」を含む)が得られるような、そういうカリキュラムを組むこと」という次元から物事を考えてほしいんですけどね。

つまり「上限規制」どころか、「時間外での仕事自体がなくなってしまう」くらいのことを考えないと、ほんとうに子どもにも教職員にもゆとりはなくなってしまうぞ、ということで。

まず、毎日15時過ぎたら子どもはみんな、学校から帰ってしまう。

学校から帰ったあと、子どもが塾や習い事に行こうが、地域の施設で文化・スポーツ活動に励もうが、それは教職員の知ったことではない。

また、15時に子どもが帰ったそのあと、教職員は17時までの残り2時間で会議や次の日の授業準備をしてしまう。

その上で、子どもたちの体験活動的なものは、13時~15時の範囲で週3回で終わる。その枠のなかで、つきあってくれる教職員といっしょに、たとえば校内で野球やサッカー等のスポーツクラブ的なことをやってもいいし、ひたすら音楽や美術、演劇に打ち込んでもいいし、ひたすら歴史の勉強したり、好きな小説読んでもいいし、料理やっても、映画制作やマンガ描いたりも「あり」にする。それを指導する教員も、自分の得意なところで子どもとつきあう。スポーツ指導が嫌なら、自分の得意な教科指導でこの週3回の午後をつきえあばよろしい。選択肢を増やしたければ、外部から非常勤講師を呼ぶのもOK。

そして、必修科目の授業はすべて、朝8時~12時の範囲内で終わる。それ以上の「過剰な取り組み」は一切、しない。

これくらいの大胆な枠組みを設定して、その枠の中でカリキュラムを組む。要するに、「できるだけ小中学校や高校をフリースクール的なものに変えてしまう」という、そういう発想をしているだけですが。

だから、このキャンペーン見てても私、「なんで発起人のあなたたちから、そんな大胆な発想がでないの?」「結局、発起人のあなたたち、なんだかんだといいながら、教育と学校、好きなのね?」としか思わないのですが・・・。



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