晴嵐改の生存確認ブログ

ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず

「風神雷神II」の事故に思う (その2)

2007年05月14日 | 時事
アクセス解析を見ると、風神雷神IIの事故についての情報を検索されている方がとても多いようです。それだけ関心が高いんですね。

今回のエキスポランドの事故については、毎日のようにニュースが流れていますけれども、状況が明らかになればなるほど、おざなりだった安全管理の実態がハッキリしてきて慄然とする思いです。
と同時に、私たちも(というか、私が)今まで遊園地の乗り物の安全性について、あまりにも無頓着というか、無関心だったことにゾッとします。
どういった安全基準があり、どれくらいの頻度で、どのような検査を実施し、どこが責任を持って安全であると保証しているのか。そういったことに興味を持つこともなく、ただ何となく安全なんだろうなと思って、まぁ、言葉を換えれば「信じて」乗っていた。

けれども、それは何の根拠もない幻想だったわけです。調査が進む中で、保守点検が不十分だったのは、何もエキスポランドに限ったことではなかったということが明らかになってきています。
もし風神雷神IIの死亡事故が起きなければ、どこか別の遊園地で似たような事故が起きていたかもしれない。そして、誰かの犠牲が無ければ、全国の遊園地の検査態勢がチェックされることもなく、また改められることもなかった――。そう考えると、何ともやり切れない気持ちになります。
結果論になってしまいますが、それぞれの立場にいる人間が、なすべき役割を、果たすべき責任を、きちんと全うしていれば、こんなことにはならなかったのですから。経済的損失ならば補填のしようもありましょうが、失われた人命は、たとえ何千億円と積んでも、取り返すことができないのです。

これまで遊園地の絶叫マシンはスリルや快感を売りにしてきたわけですが、今後は安全性についても十分なアピールが必要になるでしょう。法で定められた検査をきちんと実施しているということを、来園者に対して「見える」ようにすることが求められるのではないかと思います。
また、車軸が破損したまま走行を続けた結果として惨事を引き起こしたという教訓から、非常事態が発生した際に台車を安全に停止させるシステムを搭載するといったことも検討する必要があるのかなとも思います。
勿論、来園者――すなわち、私たち――も安全性を要求する以上は、そのためのコストを幾らかは負担していかなければならないわけで、多少の料金アップは許容しないといけないかもしれませんね。

ジェットコースターが楽しい乗り物なのは、途中でどんなに怖い思いをするとしても、最後には無事に帰ってこられるからです。そこのところを、各遊園地では大切にして欲しいなと思います。


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