夜長姫と耳男

忌野清志郎を愛し、路上生活者支援NPO・TENOHASIの事務局長Sの日記

僕の目は猫の目

2008年03月30日 | Weblog
もうすぐ4月。クロは先週より元気です。
一昨日は、久しぶりに立派なうんち。
昨日は、いつものかつお節だけじゃなくて、
柔らかいスープタイプのえさを食べてくれた。
でも鼻先まで持って行かないと食べてくれない・・・
と思っていたら、今朝は自分から動いてエサをモグモグ。

ぱくぱく食べている姿を見られるのが何よりもうれしい。

ところで、僕はクロを撫でながら、顔をクロの柔らかい毛並みに埋めるのが大好き。
それを、息子や連れあいは「クロは”うざい”と思ってるよ」と非難する。
うっせえ。やりたいことをして何が悪い!
 
ということで、もうすぐ4月です。
クロと一緒に新年度を迎えられます。

でも、クロはもう15歳。もう人間で言えば80歳近い歳だ。
ほとんど毎日外に出て野良ちゃんたちと切磋琢磨してきたのにこの長寿。
(野良猫の平均寿命は5年以下だという)
今日死んだとしても、十分、大往生なのだ。
お祝いしなくちゃ。

だからこそ、残された日々に祝福を。

タイトルはアルバム”Memphis”より。
"猫はいつも 君と眠りたいと思っているよ
AH 君が好きだよ にゃあ 牛乳も好き好き”
「清志郎の猫ネタ」はまだ続く・・・。

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セラピー

2008年03月26日 | Weblog
クロが退院して1週間たった。
余命1週間と言われたが、今日も命をつないでいる。
えらいぞ、クロ。

階段の上り下りも自分でしている。
いつも2階に上って、お気に入りの布団でひるね。

でも、ご飯をほとんど食べないんだな。
空気みたいにふわふわしたかつお節をちょっとなめるだけ。
今日は珍しく、朝晩で1パックずつ食べたが、合計しても10gだ。
ますますやせて、軽くなってしまった。
撫でていると、骨がごつごつ当たる。
ネコの背骨がこんなに鋭いとは思わなかった。

当然、体力も低下している。
息子によれば、ベッドに飛び乗るのに失敗していたそうだ。

でも、撫でていると、よっこらしょ、
って起き上がって、僕の顔に頭を押しつけて甘えてくれる。

柔らかくてふわふわした、綿毛の固まりみたい。

このまま空気になってしまうのかもしれない。


タイトルはHISのアルバム「日本の人」より。
哀切なバラード。

"愛されるために 生まれてきても
最後までそれだけじゃ もの足りない夜”

坂本冬美がボーカルをとるこのパートが鮮烈で忘れられない。
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レッド・ニャンニャン

2008年03月23日 | Weblog
今日もいい天気だ。
クロと一緒に日が高くなるまで昼寝した。

背中を撫でると、気持ちよさそうに丸くなる。
僕の腕の中で、ネコ鍋状態。
普段は黒光りしている柔らかい毛が
太陽に当たって綿毛みたいにふわふわしている。

体に頬を寄せると、
思ったよりもずっと力強く
呼吸の上下動。
この力強さがうれしい。

撫でれば撫でるほど細胞が活性化して
ガンなんか無くなってしまう気がして
ずっと撫でていた。
そのまま、またひるね。
僕までネコになりそう。

余命1週間と言われてから4日目。
うれしいことに、クロはけっこう元気だ。
水はけっこう飲む。それも、近くにおいた皿より
わざわざ洗面所まで行っていつもの小汚い洗い桶から飲む。
ご飯も、鰹節ならけっこう食べてる。

そして、なんとなんと、3日ぶりにうんちが出た。
それも、この前みたいな下痢ではなくて
僕の小指より太い立派なヤツ。
まだ腸閉塞は起こしていない!
うんちがこんなにうれしいこともないだろうなあ。

つい今し方も、洗面所で水を飲んでいるなあと思ったら姿が消えた。
あわてて探したら、もう自力では登れないだろうと思っていた
2階への階段を上りきり
息子のベッドで寝ていた。
すごく元気だにゃあ。

で、夜はそっちかい?
まあ昼間はずっと一緒だったからいいか。

ちなみに、昨日、家に連れ合いだけ残っていたとき、
クロは連れ合いを見て「なんだ、誰もいないのか」という顔をして
別の部屋に行ってしまったそうだ。
人間ではなくて、クマかウサギみたいに思っているのかな。

束の間の寛解なのかも知れない。
でも、ひょっとしたら治ったんじゃないか?
・・・・・・・・・・・・
と期待してしまう。

どっちでも、今この瞬間に
クロが元気で、僕らと一緒なんだから、
感謝しよう。

タイトルは昨日に続いてアルバム"ラフィータフィー"より。

”人間様はいつでもおいらを
 まるでペットみたいに扱うけど
 冗談じゃないおあいにくさま
 夕暮れの空を風切って進むよ
 自分の力で、この小さな力で・・・”
 
キーボードがいい感じ。

独立不羈のにゃんこの、野生パワーに期待。
ガンなんかうんちにしてだしチャイナ!(意味不明)
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太陽の当たる場所

2008年03月22日 | Weblog
TENOHASIのことを書くのは久しぶり。
1月は風邪、
2月は清志郎狂い、
3月はクロのことで
事務なんか放りっ放しでした。すいません。

今日は久しぶりにうららかな炊き出し。
南池袋公園に着いたら、桜がちらほら開花していた。

桜にふさわしいニュースがいくつかあった。

炊き出しを手伝ってくれている路上の紳士・yさんに呼ばれた。
4月から、若手の指導役に選ばれて遠くの町に転勤になり、
寮に住めることになったという。

友人の保証人になって借金を背負ってしまい
退職金で払ってもまだたりず、
でも社長が人柄を見込んで再雇用してくれ、
路上生活をしながら返し続けている人。
夜回りで知り合って、手伝ってくれるようになった。
「ボランティアをしていると、こういう生活をしていることを忘れられるからいいねえ」
とさらりと言ってくれる本当にステキな人だ。
ホームレスは怠け者だと思いこんでいる人たちに、
yさんを引き合わせて感想を聞きたい。
本当によかったですね、yさん!!

もうひとつ、越冬から手伝ってくれているk君が、
派遣の仕事を辞めて、
農業を学ぶために群馬に行くことになったと聞いた。
みんなすごいなあ。

今日も、法律相談があってテレビ取材が入ったり
年度末の仕事が切れる時期になってものすごい数の人が炊き出しに並んだり
福祉行動についての学習会で意見をたたかわせたり、
頭に来たり苦労したり、疲労困憊したりいろいろあったけど、
やっぱり一番印象に残っているのはこれ。

タイトルはアルバム"ラフィータフィー"より。

”風の中に聞こえる
 君の声がまた聞こえる

 そっと空を見上げる
 遠く雲がちぎれる
 よみがえるよ君のぬくもり
 立ち止まれば 太陽の当たる場所

 この運命に 甘いキスを贈ろう・・・”

 ちょっと60年代グループサウンズみたいなテイストのあるステキな曲。
 ステキな別れにふさわしい。


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2008年03月22日 | Weblog
 確定申告ってどうしてこんなに面倒なんだろ。
一応大学でている私をもってすら、そのややこしさや不可思議な計算方式やらで、すごくイヤだ。年に一回しかしないんだから、もっと簡単な書式にして欲しい。こんなにややこしいのは、国民が税制を理解することをあきらめさせる魂胆があるとしか思えん・・・と言うことでずっと夏休みの宿題状態ですっぽかしていて、昨日ようやく覚悟を決めて取り組んだ。まず申告書の封筒を出したら、なんと申告期限は17日。3日前だ・・・
 なんやかんやでどうにか書類を作り、今日は「確定申告行くので1時間休暇取りマース」と校長に大いばりで休暇申請。会議を振り切り、今日締め切りの書類を無視して3時半に職場から逃亡。終了10分前の税務署に駆け込んだら、なんのことはない、僕みたいなずぼらな人々がまだたくさん申告書を書いていて、職員も期限過ぎてますよ、なんて咎めたりはしない。書類も数字に関してはノーチェックで受理され、納付書をもらって終わり。適当にごまかしても、僕みたいな小者ならそのまま通るのかしら?

 と言うことで、5時過ぎには帰宅。
 クロはいい子で待っていた。
 先週は2回、布団に垂れ流してるので、布団は仕舞おうかとも考えたが、クロは布団の上でひなたぼっこするのが大好きだから、垂れ流しは覚悟して出しっぱなしにした。
 帰ってみたら、クロは予想通り、布団の上で丸くなっていた。
 でも、おしっこはきちんとトイレでしていた。えらいぞ、クロ。
 僕が来るとミャミャア言ってあとを着いてくる。
 いつまで階段の上り下りができるだろうか。

 元気なのがうれしくて、
「ハイ、ネコ様お水をどうぞ」
「ごはんはマグロ・マグロとカツオ・マグロとカニかま(!)の3種類ご用意しておりますが、どれになさいますか?」といそいそとご奉仕する。
 マグロの袋を鼻でおつつきになってご注文。マタタビをふりかけてお出しした。

 水はぺろぺろと結構飲んだ。 
 元気に飲んでいるのが本当にうれしい。

 ご飯はようやく2口くらい食べた。

 食後は服薬。粉薬だが、ご飯をほとんど食べないのにどうやって飲まそうかと悩んでいたら、息子が「よく鼻をなめてるから、そこにつけたら」と提案。これが実に妙案で、ほとんど飲ませることに成功した。

 うんちは今日はでなかった。

首筋を撫でてあげると、ううん、気持ちいい、という感じで首をななめにするのがホントにかわいい。
じいさんネコなのに、やせたおかげで子猫みたいに見える。
これからまた大きくなるのならいいのに。


と言うことで、今日の1曲はアルバムTHE TIMERSより。
「酒が市民税(しみんぜ~)」というところと
「たのむぜ 無税(むぜ~)」が大好きだ。
このへんは
夢助の”NIGHT and DAY”で
「わーすれられ ないあんでー(NIGHT and DAY)」
と歌うのと一緒で、うまいなあと唸ってしまう。

清志郎も来年の確定申告は大変だろうな。 
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逢いたくて逢いたくて

2008年03月21日 | Weblog
3泊4日の入院を終えて、昨日クロが退院した。
「何で4日もこんなところに置き去りにしたんだよ!!!」
といつもの怖い顔で怒るクロ。まあまあ、毎日面会に来たし、許してくれよ。
元気に怒ってるのが嬉しい。
でも、獣医さんかは、赤血球が急減しており、
4月までは持つのは難しいだろうという診断。
薬も1週間分しか出なかった。
「これ以上出してもたぶん飲みきらないと思いますので」と。
・・・・言葉もない。

ちなみに、一昨日あたりは・・・
「死ぬのは仕方ない。生を受けたもののさだめだ。
 でも、せめて元気だった頃に時間を戻してくれ」
と言う思いがこみ上げてきて自分でも驚いた。
猫ですらそうなんだ。
子供を亡くした人のつらさはどれほどだろう。

クロを袋に入れて、雨の中、車にたどり着き、エンジンをかけた。
カーステレオから清志郎が流れた。
そうしたら暴れていたクロがぴたりと落ち着いた。
さすが、12年にわたって清志郎を聞いて来た我が猫だ。

家に着いたら、
まず餌を食べ、
水を飲み、
トイレに行って、うんちとおしっこ。
入院中は全くうんちをしなかったので心配していた。
緊張してて出なかったんだね。
「やっぱり家が一番だミャー」と言うのが聞こえてくる気がする。

今日も、朝からご飯を食べ、水を飲み、ミャアミャアうるさい。
うるさいのがとても嬉しい。
布団で、ソファで、ずっと撫でていた。

用事で、僕がクロの視界から消えたら、
クロがふらふらしながらソファーから降りてきた。
ご飯?水?トイレ?
どれにも反応しない。
ひょっとして、僕が見えなくなったから探しに来た?
どうもそうらしい。その後も同じようなことがもう1回あった。

でも時間がたつにつれて、だんだんぐったりしてきた。
入院中は注射と点滴で元気を保ってきたから、その反動で弱ることは聞いていた。
このまま眠るように逝けれるのが一番幸せだろう。

残された時間は少ないから、できるだけ長く一緒にいたい。

と言うことで、明日から
どんなに仕事が滞ろうとも
来年度の有給が減ろうとも
一切の残業は拒否して
できる限り休暇を取って
早く帰ることを誓います。

連れ合いから「虹の橋」の話を聞いた。
自分が死んで、天国に行くと、途中に虹の橋がある。
そのたもとで、先に逝ったペットたちが待っていてくれると。

ちょっとすてきだ。

タイトルはHISのアルバム「日本の人」より。
1966年に空前のヒットとなった園まりのカバーで、
僕が特に好きな曲の一つ。
原曲を試聴してみたけど、こちらもすごくステキです。

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山のふもとで犬と暮らしてる

2008年03月17日 | Weblog
ここのところ激やせで元気がないうちの黒猫・・名前はそのものずばりのクロ・・を、昨日、つれあいと息子が動物病院に連れて行った。白血球が増えていて腹に陰があるそうで、今日手術となった。
 朝見たら、栄養剤のおかげか今日は元気で、うんちもしている。
ご飯にも口をつけていたが、これは夜12時以降は食べさせないように言われていたつれあいが悲鳴を上げていた。僕の布団に入ってきて甘える、かわいいクロ。元気になっておくれ。
 10時に病院に連れて行った。いったん帰る途中に、クロが元気で戻れることを祈ってマタタビ・猫砂・サイエンスダイエットの1050円もする高齢猫用の餌と、人間のエサを買う。
 手術が始まるからと病院に行ったのがが13時半。
 しばらくして呼ばれ、開腹したクロの臓器を見ながら先生が説明してくれた。
 結論はリンパ腫。腸内に大きなこぶ状の腫瘍ができていて、切ることはできなかった。そのまま閉じる。

 家に帰って涙が止まらなかった。
 もう12年いるけれど、ついこの前来たような気がする。
 12年前、スーパーの掲示板の「猫あげます」のカードの中から、「もう3歳になっているこの子が一番もらい手がなさそう」って、7歳だった娘がクロを選んだ。(娘がどんなにお馬鹿でも、この事を思い出す度に、信頼できるいい子だなって思う) 前の飼い主は引っ越しで飼えなくなって「命あるものですから、どうぞよろしく」というメッセージを添えて僕たちに渡してくれた。

 顔はゴジラみたいでちっともがかわいくない。声もドスの利いただみ声だ。
 でもほんとに人なつこい奴。いつも膝に乗ったり布団に入ってきて、僕の腕枕ですやすやと寝た。ちょこんと両前足をそろえて。顔や頭を僕に押しつけてみゃあみゃあ甘えてくる。毛並みはいつも黒光りてほんとうにきれい。顔をつけると最高に気持ちがいい。
 いろいろな思い出が次々に頭の中で再生されて、しばらく呆然と涙を流していた。
 
 16時半に再び病院へ。クロはもう目覚めてみゃあみゃあいっていた。
 抗ガン剤やステロイド治療もあるが、どんなに頑張ってもあと1年ということはないです、と先生。そんな辛いことをしなくてもいいから、楽に・・・と言いかけてまた詰まってしまった。もう泣かないつもりだったのにまた涙がこぼれた。退院は水曜日だ。あと3日、いい子で入院してね。
 篤姫を見て、娘の合宿土産の黒糖焼酎を飲みながら11時に寝る。1時に目が覚めて、これを書いている。今3時52分。おやすみクロ。

 タイトルはRCのアルバム”HEART ACE”より。
 
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