一枚の葉

私の好きな画伯・小倉遊亀さんの言葉です。

「一枚の葉が手に入れば宇宙全体が手に入る」

秋来ぬと……

2015-08-16 11:04:32 | 季節



     「秋来ぬと目にはさやかに見えねども
          風の音にぞおどろかれぬる」


      ご存じ古今和歌集(169)の
      藤原敏行朝臣(あそん)の歌である。

      今朝、起きて窓を開けたら、
      さっと涼しい風が入ってきた。
      昼日中(ひるひなか)は暑いけど
      朝晩に秋の気配を感じる一瞬である。

      よくしたもので、夕刻になると
      草むらから虫のすだくのが聞こえる
      ようになった。

      とはいえ、子どもたちの夏休みもあと
      半月もある。9月に入ったからとて
      きびしい残暑が待っているから油断
      は禁物。

      クーラーも氷もなかった古(いにしえ)
      の人は、打ち水をし、御簾(みす)を
      垂らし、蚊帳をつってホタル狩りなん
      ぞをして涼をとっていたのだろう。

      だからこそ、
      ちょっとした風のささやきに季節の
      移り変わりを敏感に感じとったに
      ちがいない。


      万事に忙しく、エアコンのある部屋
      で食事を摂り、
      昼寝をむさぼり(私の場合)、
      コーヒーを喫んでいては、季節の
      移ろいにも鈍くなるわけだ。

      
      ※ 虫たちのひそむ草むら
        (近所で)

      

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