一枚の葉

私の好きな画伯・小倉遊亀さんの言葉です。

「一枚の葉が手に入れば宇宙全体が手に入る」

閉じるとは新しい扉をひらくこと

2019-12-21 10:41:17 | 読書
  

        前回、前々回と
        「船を出すのならクリスマス!」なんて、
        思わせぶりなことを書いて、
        ちょっと気になっていた。

        なんという不遜な言葉!
        なんと舌足らずの表現! 
        と。

        それが今回、  
        残間里江子さんの『閉じる幸せ』(岩波新書)
        を読んで、大いに得心した。

        私の云いたかったことはこれ!
        と。

        残間さんは序文でこう書いておられる。

        「<閉じる>とはいったん締めくくり、
        自分にケリをつけること。……
        うまくケリをつけられたなら、また新しい
        エネルギーが湧いてくるかもしれない。
        いいえ、自ら意識して閉じるのだから、
        閉じるエネルギーで、次の新しい扉をひらく
        エネルギーが出てくるに違いありません」

        さらに、こう続けています。

        「人から閉じられるのではなく、自分から閉じる。
        これからの自分には何が必要で、何が不必要なのか。
        何かを捨てて、何を残すのか。
        閉じることを通じて、自分の価値観もはっきりと
        浮かびあ上がってくるはずです」

        さすが女性を代表する名オピニオンリーダー
        (私は勝手にそう思っている)
        である。

        当初、「閉じる幸せ」なんてとんでもない、 
        そんな消極的なことでいいのだろうか、
        とネガティブなイメージを持っていた私。

        本書には、
        「閉じる」ことによって、
        新しい仕事や趣味、方向性を持った数々の
        著名人の例が書かれている。

        そうなんだ、
        
        「閉じる」ことは、
        「新しい扉」をひらくことなんだ!

        この言葉に励まされて、
        この年の瀬、
        新しい令和2年を迎えたいと
        つよく思った。

        
        ※ 渋谷でみた”樹にのぼるサンタクロース”