一枚の葉

私の好きな画伯・小倉遊亀さんの言葉です。

「一枚の葉が手に入れば宇宙全体が手に入る」

下へ下へ根を

2017-01-14 17:42:43 | 雑記


         今日、友人から携帯に電話が入った。
         共通の知人が暮れに入院してまだ連絡が取れない
         状態だという。
   
         ちょっと急ぎの用事があり、メールをしておいた
         ら、夕べ知人の息子さんから電話があったという
         のだ。

         その知人からは年賀状もきていたので、
         そんな事態になっているとは知らなかった。

         寒波襲来のこの時期、知人の容体が気になる。

         日々、生きている(生かされている)我々は
         決していいことばかりではない。
         楽しいこと、嬉しいこともあるけれども、
         それと同等の、否、それ以上の悲しみや苦しみ
         も享受しなければならない。

         まして病と闘っておられる方は、わが身の不運に
         嘆くこともあるだろう。
  
         そんなとき、ふとしたことばに救われたり励まさ
         れたりする。
         

         昨年末、12月30日に89歳で他界された
         渡辺和子さんのご本もその一つである。
         
         『置かれた場所で咲きなさい』

         シスターの渡辺さんはこの本のなかで、
         我々に深いことばをのこされている。

         「苦しいからこそ、もうちょっと生きてみる。
          置かれたところこそが、
          今のあなたの居場所です」
       
         「置かれた場所で咲きなさい」

         しかし、
         咲かそうと思っても出来ないことがあります。
         そんな時はどうしたらいいのか。

         渡辺さんはこう云われます。

         「どうしても咲けない時もあります。
          そんな日は下へ下へと根を降ろします」

        
         なんと深いことば。
         「下へ下へと根を降ろす」
 
         どうしても上を向いて花を咲かすことの出来ない
         時は、根っこを地面深く張らせれば、いつしか
         きれいな花が咲くでしょう。

         そう云っているような気がします。