一枚の葉

私の好きな画伯・小倉遊亀さんの言葉です。

「一枚の葉が手に入れば宇宙全体が手に入る」

ひと夏の思い出

2014-08-16 21:01:01 | 雑記


      「ひと夏の思い出」といっても私の
      思い出ではありません。

      先日、年一回のガン検診(成人病検査)
      にいったら、病院内のTVがどれも甲子
      園の開会式をやっていた。
      (検診は毎年、夏に受けることにして
      いる)

      ああ、美しい。
      颯爽としてりりしいその姿にしばし
      目を奪われた。

      子供ではない、大人でもない。高校生
      だからこその青さ、若さがあって、
      夢と希望に満ちた眼差しが、緊張感で
      きらきらしている。

      それで思い出した。
      またまた新聞からのネタで恐縮だが、
      こんなのがあった。

      80歳の女性(神奈川県)の投稿である。

      「38年前の8月、息子が在学していた東京
      の桜美林高校が夏の甲子園で「初出場
      初優勝」の栄冠を得た」

      (そういえば記憶にある。あれから38年
       経ったことに驚くばかり)

      「息子は当時高校2年生で、応援リーダー
      でした。甲子園の息子からは毎晩8時に
      なると決まって電話があった。
      --元気でいますから安心して下さい。
      これだけでしたが、まるで選手のように
      弾む声でした」

      (息子さんの日に焼けた顔、白い歯が
       目に見えるようだ)

      「炎天下、一球ごとにあがる大歓声。
      わが家でもTVの前で奇声を発し、時々
      映し出される応援風景が目に留まると
      大騒ぎです。
      スカイブルーのワイシャツに白いネク
      タイ。なかなかスマートな息子の応援
      リーダーの姿は忘れることができません」

      という内容である。
      今、年齢を数えると、その息子さんは
      50代半ば、どのような人生を送ってい
      るのだろう。

      そして80歳のお母さんは、その熱い夏
      を思うと、胸がさらにじんと熱くなる
      のだろう。

      私も加齢のせいか、こういう話に弱く
      なった。