冒険家の三浦雄一郎が80歳で8500mのエベ
レスト登頂に成功したニュースは日本なみならず、
世界を駆けめぐった。
その後、下山にヘリコプターを利用したことにつ
いて、登頂成功とはいえないとか、
一億なにがしかの(スポンサーからの)大金を
使い、大ぜいのスタッフを引き連れての”大名
登山”だとかいった批判はあることはある。
それを承知で”快挙”は快挙として認めればいい
し、ここでは別の観点から眺めたいと思う。
三浦さんは若いときからずっと強靭な冒険家として
貫き通したのかと思ったら、そうではなかった。
53歳で世界七大陸最高峰のスキー滑降を成し遂げ
た後、慢心したのか164㎝の身長が暴飲暴食で
84㎏の体重に。
その上、高血圧、高脂血症、おまけに糖尿病の兆候
まで出てしまった。
そのときは500mの山に登るのも息切れして大変
だったという。
以来、「人生このままたそがれてはいけない」と
一念発起してトレーニングに励むが、60代で肥満
から狭心症を引き起こし、不整脈であることも判明
した。
今回のエベレスト登頂に出発する直前の1月には
不整脈の手術も受けている。
つまり、決して不死身ではなく、身も心もごく普通
のニンゲンだったのだ。
三浦さんがエベレストの頂点に立つという大きな
目標をもったのは70歳のときであった。
「夢をもった途端、人生が変わった」
けだし、名言である。
そして、こういう。
小さな挫折や失敗を気にせず、今日はこれだけや
れたという達成感を積みあげていく。
できることを積み重ねていけば、やがて、無理が
きくようになる。
目標を掲げながら、日々の生活でも階段を一歩一
歩のぼることに意義を見だしてきた。
なんというポジティブシンキング!!
これがスケールの大きい偉業を成すことにつなが
ったのだろう。
※ 写真はso-netニュースより