世界トップアスリートの華やかですさまじい競技の
さなか、あまりドメスティックな話題もどうかと思い、
五輪の話題をひとつ。
開会式のフィナーレは70歳のポールマッカートニー
うたう「ヘイ・ジュード」であった。
ポールはイングランド出身だし、ビートルズの元メン
バーとしてジョン・レノンとのコンビ
(レノン&マッカートニー)
で代表作の多くを手がけているから不思議ではないが、
あれっ?と思ったことはたしか。
「ヘイ・ジュード」はジョン・レノンが前妻と別れる
際に息子に贈ったことば。
これまで考えてもみなかった歌詞をあらためてみると
こんな風になる。
♪ ねえ、ジュード 落ち込むなよ
悲しい歌も少しはましにできるさ
彼女を君の心に受け入れるのさ
そのとき すべてが良い方向に向かいはじめるのさ
一瞬、「彼女」って小野ヨーコのこと?
って思ってしまったのは下衆の勘ぐりで、実は息子の恋人
のことらしい。
これは訳者によって多少異なるが、息子が彼女にフラれて
も元気出せよという、父親からのメッセージのようだ。
でもオリンピックにふさわしくないと思ったのか、朝日新
聞(夕刊)には、
「彼女」ではなく、
「やるのは君自身なんだ」とか、
「はじめるんだ、きっとうまくいくよ」
と訳してあった。
ま、あまり深く考えないで次のように解釈すればいいか。
いい歌なんだから。
♪ さあ始めるんだ
誰かが助けてくれるのを待つのかい?
ダメだよ やるのは君なんだ
やるべきことは君自身が抱えているんだ
この歌詞がいちばんすっきりした。