一枚の葉

私の好きな画伯・小倉遊亀さんの言葉です。

「一枚の葉が手に入れば宇宙全体が手に入る」

春耕

2009-05-05 20:05:41 | 雑記
    大型連休も終盤、ここ何年かは混雑がいやで外出
    も連休中は避けるのが習慣のようになっている。
    まあ、仕事現役のときは連休でもなければ遠出は
    できなかったのだが……。
    今はむしろ、TVのニュースの渋滞をみて、それから
    疎外されている身がうれしくてたまらない。

    家の近くにある市民農園、
    連休にもかかわらず(だからというべきか)、停年
    退職したらしき男性、主婦らしき人が黙々と土いじ
    りをしている。
    2~3坪に区切られた土地をわが城のように守って
    いる光景……。
    まさに春耕(しゅんこう)の季節、自分で作った
    野菜はどんな不格好でもおいしいに相違ない。
    しかし、それだけではなく他の効用もあるのだろう。  

    「耕す」という言葉は「田返す」から変じたのだという。
    土を掘り返して種をまき、芽が出る新鮮な驚き……、
    実際はそんな単純なことではないことが分かってくる。
    虫もつくし、雑草も生える。
     
    百姓の子に生まれたくせして雑草も虫もコワ~イ私は
    とてもできない。物臭でもある。
    だから、ときどき遠回りして農園の様子を見るだけ。
    ただ見るのが好きなのです。     
 
     「畑はいつもきれいな色と よい風の吹いている
      卓子(たくし)である」    
    と書いたのは詩人の佐藤惣之助であった。 
    卓子とはテーブルのこと。