かんだやぶそば
とまりぎ
1880年創業の都の歴史的建造物である「かんだやぶそば」が、火災になった。土地にゆとりのあるつくりで、落ち着いた雰囲気があった。
「いらっしゃいやし」という店員の声が耳に残っている。
都内にいくつもある、「藪そば」の大元の店だ。上野池之端、浅草並木、の次に築地、浜町などにある店が有名だ。全体に「そばつゆ」が濃い目の江戸風で、蕎麦をちょっとつけるだけで食する。
千代田区淡路町は、空襲の消失を免れた店が残っている都内には少ない土地だ。
近くには「いせ源」、「ぼたん」、「しるこ竹むら」、「手打そばまつや」など昔の雰囲気をのこして営業している。建て替えたが「洋食松栄亭」も昔からある。
神田には、「まつや」のほかにも「室町砂場」が蕎麦屋では有名だ。
「かんだやぶそば」が復活してくれることを願う。