慶応ボーイの植木屋修行

ランドスケープアーキテクト福川成一のエッセイとオーベルジュ・スミの庭の記録

花菱草

2012-04-06 14:42:59 | エッセイ
 ケシ科・エッシェルチア(ハナビシソウ)属 、別名 カリフォルニアポピー。
北アメリカ原産の多年草ですが、日本では梅雨の間に腐ってしまうことが多く、ほとんどが越年しない。
私の所では何故か一株だけが毎年咲いている。


 種は私が秋口に直播するとほとんど発芽しないので、近年は年明け2月に室内で種を蒔き、発芽したらすぐにポリポットに移し、3月末に定植する。この方法は本には書いていない。基本的に移植を嫌うのでこの方法は根の展開より早め早めにする必要がある。基本的な育て方でうまく行かない時、工夫して駄目もとの方法を試みるのが植物を育てる喜びかもしれない。植物は案外順応性があり、我々の努力に答えようとしているような気がする。

 花言葉 の希望・私の願いを聞いてはぴったりな感じで花菱草が黄色の絨毯のように春風に揺れる様は本当に春の希望を感じさせる。今年も消毒とナメクジに気をつけて、何株かは越年させたいと願っているが、多分だめだろう。叶わないと諦めていた恋が実るのに似て、こう考えている方がうまく行ったときの喜びが倍増する。

 花菱草やイングリッシュ・デージー、ムルチコーレ、ノースポール、勿忘草などは花壇の主役ではないが春を演出する無くてはならない大切な花花である。 チューリップやルピナス、キンギョソウやデルフィニュームの引き立て役として花壇の充実には背の低い花々がとても大切でいとおしい。


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