七段花、シチダンカは19世紀前半の鎖国時代、医師でもあったシーボルトが「日本植物誌」で紹介したが長く発見されなず、幻のアジサイと云われたアジサイの名前である。
このアジサイは不二聖心女学院の物理の先生のお住まいの設計をし、建築に際しお預かりした色々な樹木の中の一つだった。
先生からアジサイの原種のようですと言われ、花も知らずに挿し木で増やしたものである。
アジサイは日本らしくて好きだ。特にこのシチダンカの可憐で楚々とした風情が気に入っている。御殿場では珍しくないらしく、皆さんがこの花の名前を御存知だ。幻のアジサイと云われた時代もあったこの山アジサイは皆に愛され、市場にはあまり出ないにもかかわらず挿し木で増やされ続けているのだろう。
丁度庭の入り口のバラのアーチと芝生のメインガーデンの間の路地に6月末のオープン・ガーデンのタイミングに咲いてくれる。
落ち着いたみずみずしい若葉と薄紫の花が完璧な調和と落ち着きを見せて、お客様に次の庭の展開を期待させてくれる。
今年も誰かにお分けしようと30本ほど挿し木している。