慶応ボーイの植木屋修行

ランドスケープアーキテクト福川成一のエッセイとオーベルジュ・スミの庭の記録

種から育てる、花の苗は買わない

2018-04-18 10:40:49 | エッセイ
僕は花壇の花も畑の野菜の苗も基本的に種から育てる。
ホームセンターで極小の苗を買うことはあるものの、充実したポット植えの苗を買うことはしない。

何故なら根がポットの周りを包むように廻っている苗は花壇に植えても根が展開せず、余り良い
成長を見せないからである。

■購入したロベリアの苗、プランターならこのぐらいでも良い
一般には少し根鉢をくずして植え込みますと云われているがポットの中の過保護な用土と花壇の土では
苗は伸張する勇気がわかないようだ。

植物も過保護は成長を阻害する。種は種まき用土で良いが、それをポット植えするならば、植え込む
花壇の土を利用すべきと思う。売っている用土で過保護に育てると、確かに元気そうに成長するが
花壇に植え込むと期待するほどには成長しない。人間も小さい時は厳しく育て、早く世間に出して大きく
育てなければ一人前にはならない。

■種から育てたキンギョソウの苗
秋、枯れた花壇から苗を抜くとポットの形の根のままであることに驚くことはないだろうか。
現代のひきこもりなどの問題はこれと似ている。

この頃はプランターで育てる方の方が多いのだと思う。プランターの場合はかなり過保護な用土で
育てるので花壇ほどには問題はないが、それでも種から育てるか、ほんの小さな苗、ポリポットをはずして
根がきつく廻ってないものほと゜その後の成長が楽しめる。
このことは案外知られていない大切なことではないだろうか。

■キンギョソウの苗の根の状態、このぐらいで花壇に植えたい
種から育てるのは300円の種で36株の苗が手に入るからではない。
より素敵な花壇と成長を楽しめるからである。

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