最近、プライベートではsukekiyoばっかりなんですけど、、、
でも、元祖DIR EN GREYへの愛は変わりません☆
9月18日に、待望のニューシングルがリリースされました!
DIR EN GREY / 30th Single
The World of Mercy
前作『人間を被る』が、2018年4月なので、実に1年半ぶりのシングルです!
(今の時代、「シングル」って言う意味ってあるのかな、、、(;´・ω・))
今回の作品、聴いてビックリしました。
The World of Mercy、なんとなんと
10分22秒
の超大作なんです!!
DIRの長い曲と言えば、、、
「DIABOLOS…」が9分59秒で、「VINUSHKA」が9分42秒ですね。
また、「MACABRE...」(リメイク)が16分18秒(THE UNRAVELING[DISK2])。
リメイクを除けば、過去最高の長いオリジナル曲になりますね。
2019年の今の時代に、10分超えのシングルって、、、(;´・ω・)
この記事を見ると、シングルの定義に縛られないために京が提案したんだとか(!)
二曲の楽曲を合わせつつ、改良を重ね、一曲を録るのに「半年」をかけた、と。
半年かけて完成した長尺シングル、それが「The World of Mercy」なんですね。
***
最初は、不気味で物悲しいSE的なイントロで幕をあけます。鐘の音とギターの「掛け合い」のような音が心地よく…。
そのSEに合わせる形で、京の歌が始まります。「誰が知る?本当の私…」と囁くように歌い、「仲間に入れて」、と。
ジャケットの高校生集団に象徴される「仲間に入れて」というフレーズ。
そして、ギターの弱々しくも美しいアルペジオが響き、京の歌が続きます。「交わる今 溶け合いながら 瞳の奥が白く濁る」瞳の奥が白く濁る、という言葉もとても意味深です。白く濁る…。
ここ(1分40秒)で、ようやくバンドサウンドが始まります。ドラムもタムまわしがメインで、ドロドロっとした展開に…。そして、「本当の私」をめぐる「問い」がぐるぐると駆け巡ります。そして、本作の「核心部分(サビ)」へと続きます。
「手を取って繋ぐ世界 まだ見ぬ世界で 腐ろう」
本来よいものとして語られる「手をつなぐ世界」、でも、そこで「腐ろう」と言う。腐るしかない「手を取って繋ぐ世界」って、どんな世界??これもまた、ジャケットに象徴される世界なんだろうか…。つまり、「学校」…。
「腐ろう」の後(3分3秒~)、ドラムとベースだけの「ソロ」的なブレイクが入り、京の歌が続きます。「交わる程 虚しさは 私を気付かせてくれる ピエロは踊り狂い 咲かせた それはそれはとても綺麗な華」。「交わり、手を取り合い生きること」=「綺麗な華」、でも、虚しく、そして腐っていく。
そして、京は、「命を描いた遊戯」と謳い、そして「遊戯…」と執拗に繰り返します。人と人との関わりは、所詮「遊戯」でしかない、ということか…。
4分30秒のあたりで、一度曲の雰囲気が変わります。そして、じりじりとするギターリフ。どこまでもじりじりとした展開を超えて、5分12秒から一気に激しい楽曲に変貌します。(ここが「我慢」の箇所か!?)
…
王道V系のリフとも言えそうな荒々しいギターリフで次の世界になだれ込みます。
むちゃくちゃカッコいいです。ヤバいカッコよさ。そして…
「モザイクかけられた世界 お前らの生きている世界 そうだ 見て見ぬ振り それがお前 口角吊り上げ 集団リンチで生きてる実感 強要の世界」(5分28秒~)
京のシャウト&デスヴォイスが炸裂します。1曲目の世界観を一気にここでぶち壊します。(ここまで来ると、単に「学校」の「友だち地獄」だけを謳ったものではなく、今の日本の腐敗し切った社会・政治・メディアへの痛烈なカウンターのようにも聞こえてきます。「集団リンチ」は、今や、四方八方で行われているし、子どもの世界よりも、大人の世界でこそ日々行われています。テレビやネットは、まさに「強要の世界」…。
そして、5分44秒あたりから、女性コーラスの美しい旋律("The World of Mercy")が裏で響き始めます。このコーラスはこの曲の最後の最後で再び響きわたることになります。この女性コーラスの旋律がとにかく美しくて、鳥肌モノであります。虚しく腐りきった世界に降りて来る女神のような?? このタイトル語のコーラスに合わせて、"Hypocrisy(偽善)"とシャウト(X JAPANっぽいシャウト)します。
6分が過ぎる頃に、今度はヘビーで重々しいリフへと変わり、ギターの音が徐々に消えていき、美しいシンセの音だけが鳴り響き、「静寂」に向かっていきます。何かが、誰かが死んだかのように。…そして、美しいシンセ音が静かに響くのですが、7分6秒の「1秒」、完全に「無音」になります。この「無音」に、極度の美を感じました。
…
何かの(象徴的な)「死」の後、再びその前に響いていたシンセの音が舞い戻り、またシンセのリフが戻ってきます。そのシンセに合わせて、再び京が歌い始めます。「情に絡み付いた手を 振り解き踏みつけて濁る」
濁るという言葉に合わせて、サウンドも徐々に濁っていきます。ドロドロのドラムのタムの音に合わせて、ギターの音が重なっていき、再び「手を取って繋ぐ世界 まだ見ぬ世界で 腐ろう」というフレーズが続きます(これが「サビ」に当たるんだろうな)。同じコードで、「自由の中で産まれた命 自由の中で飼われて行く 世界で」と続きますが、「自由の」というところが超ハイトーンで、ズキンとします。
8分42秒くらいから、最後のエンディングへと向かっていきます。京の裏声ハイトーンコーラスとシャウトが飛び交い、5分12秒~のV系ギターリフが、そして、5分44秒~の"The World of Mercy"というコーラスが続きます。今度は、重たくスロウなドラムに合わせてのコーラスとなります。5分台のハイスピードなドラムではなく、重々しく倍音化されたゆっくりのドラムのリズムに合わせて…。
最後は、めっちゃ「北欧メタル」っぽい感じで終わりますね。ここは聴いてからのお楽しみ!
…
って感じでした。
一曲の流れを含めて、語ってみました♪
こちらは、あくまでも「プロモーション用」でありまして、、、
10分22秒の世界そのものは示されていません!!!
凄い、、、
この曲は、しっかりと音源を手に入れて、最後まで聞かねばならないんです。
映画みたいに、最後の最後まで聴かなければ、曲全体が理解できないんです。
なんか、「新しいシングルの意味づけ」がここに為されているように思いました。
最後の数分がもう、とにかく圧巻で、、、(;´・ω・)
二曲目の「DOZING GREEN(Acoustic Ver.)」も、素敵なんです。
原曲は21枚目のシングル(2007年リリース)ですね。
当時は、「なんてヘビーでラウドでぐちゃっとした曲なんだ」って思いましたが…。
今聴くと、わりとあっさりしていて、「歌モノ」なんだなぁ、、、と。
(ラーメンと同じで、次々により濃いラーメンが出てくると、薄く感じるような…)
今回のアコースティックバージョンは、サウンド的にはそれこそソフトですが、、、
でも、2007年の時よりも、より説得力があるというか、深さがあるというか…。
…
三曲目は、「GRIEF[live]」ですね。
超問題作『THE MARROW OF A BONE』に収録された曲のライブバージョン。
ライブを重ねて生まれ変わったGRIEFの音世界を堪能できます☆
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とにかく、驚愕のニューシングルでした。
10分を超えるシングルを出せるってだけでも凄いです。
でも、その内容も本当に凄くて、、、
楽曲的にも、最後の最後まで聴きどころ満載であります。
今夜は、この曲の無限リピートかな!?\(^o^)/