Dr.keiの研究室2-Contemplation of the B.L.U.E-

【随時更新】三冊目となる単著『「遊んでないで」と言わないで』が3月7日に発刊されました!

2023年3月7日(本日)に、僕の三冊目となる単著、

遊んでないで」とわないで-おもちゃと遊びのキッズビジネス-

が発刊されました!✨

👏👏👏👏

(PS. 正式発刊日は15日で、徐々に購入できる場所やサイトが増えています!)

この本は、「おもちゃ」と「遊び」について様々な視点で考えてみよう!という本です。そして、「キッズビジネス」という視点から、そのおもちゃと遊びについて考えてみよう、という本です。

キーワードは、「おもちゃ」「遊び」「キッズビジネス」の三つのワードとなります。

今回は、これまでのマニアックな本(?!)とは違い、ポップでキャッチ―に仕上げました。一般書と教養書と専門書の全部をいいとこどりしてる本っていうか、これまでにないくらいに、頑張って読みやすい言葉で書きました。

それでいて、僕なりの実践的な「子育て論」にもなっています。子育て中のパパやママにも是非読んでもらいたいです。

僕がこの本を出そう!と思った最大の理由は、「どんどんこの国から『遊び』がなくなっていっていて、ますます危険でヤバい国になってしまうぞ…」、という危機感が強くあったからです。

なんでもそうですが、あらゆる文化や創造物や商品やサービスって、すべて「遊び」から生まれるものなんです。誰もしてないことをやっちゃおう!って思ったり、大人たちからみて無価値だと思うことをひたすらやり続けた結果として、新たなものや新たな価値や新たなムーブメントが生まれてくるんです。

それに、遊びがあるからこそ、経済は発展するし、遊びがあるからこそ、人間はこの辛い社会・世界の中で生きていけるんだよな、って…。社会的・経済的・文化的な発展は、「遊ぶ人間」がどれだけ多くいるかで決まってくると本気で思っています。遊ぶ人間がいるから、社会は動くし、経済も活性化されるし、文化もどんどん洗練されていく。

でも、今の日本を見ていると、ホントにホントにホントに「遊び」がない。

仕事は一生懸命やるけど、遊んでないな、という意味ではありません。

遊びながら仕事をする人がいない、という意味です。

仕事と遊びを分けて考える人が増えすぎているんだと思います。

仕事は真面目にやって、遊びは不真面目なもので、…って。

でも、そうじゃないんです!!

そのことを、かなり真面目に議論したいなと思い、この本を書いたんです。

それから、今回の本は、これまでの二冊の単著とも深い関係があるんです。

一冊目に書いた『赤ちゃんポストと緊急下の女性』では、ハンブルクにある小さな教育団体シュテルニパルクが赤ちゃんポストを創ったことについてかなり深く語りましたが、その「赤ちゃんポスト」自体が、ある意味で、「遊び」の中で生まれたものだったんです。ただの仕事としてやるんだったら、幼児教育や保育だけをやっていればいい。でも、シュテルニパルクは、遊びに長けた団体で、(今度の本の深い意味での)遊びを遂行したことで、赤ちゃんポストブームが生まれたんですね。保育系の団体だから保育のことだけをやっていればいい、ではなくて、それ以外のことをやってこそ、新たな世界を切り拓けるんです。

また、二冊目に書いた『学びの実践学』でも、ラーメン店主さんと教師の「学び」に着目して、(よその人間から見れば)遊んでいるだけじゃんって思われるような実践者の学び方について語ったものでした。仕事として、ビジネスとして、ラーメンを作るのではなく、その世界に入り込んで、ひたすらラーメンを食べ歩いて、試行錯誤を繰り返しながら、新たなラーメンを作ろうと志すラーメン店主さんたち。また、教育の世界に入り込んで、ひたすら授業研究をして、試行錯誤を繰り返して、新たな授業を生み出そうとする教師たち。「遊ぶ実践者たち」こそが、新たな価値を生み出すんですね。

今回の本は、その流れにあるもので、「遊ぶ」ということの実践的、社会的、経済的、教育的、哲学的な意味を探りました。その予防線としてい「おもちゃ」の話を徹底的にして、「おもちゃ遊び」の意味を探りました。

すべての新たな何かは、遊びの中で生まれるのであり、その遊びの遊び方を教えてくれるのがおもちゃなんだ、って。この本で一番ベースになっているのは、「遊びにおいて子どもたちが学ぶのは、遊ぶことそれ自体だ」、という考え方です。

これは、ドイツの教育学者の話ですが、遊びの効用ばかり考えてきた僕にとっては、「目から鱗」でした。この言葉から、おもちゃで遊ぶ子どもたちをもっともっともっともっと応援したいなと思うようになりました。

そんな問題意識をもって、完成させたのが、今回の本でした。

Amazonでも、予約受付が始まっていますし、そろそろ発売中に切り替わると思います。

是非是非、読んでいただきたいなぁって思います。

それから、、、

紀伊国屋書店サイトでも購入できるようになりました!(←クリック)

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セブンネットショッピングでも購入できるようになりました!(←クリック)

このブログのコンセプトは、「きっと誰もが楽しく生きられる…はず」です。

その「誰もが楽しく生きられる」ための知識や教養をぎゅっと詰め込んだつもりです。

この本を読めば、誰もが楽しく生きられる…とは言いません。

でも、楽しく生きている人は、みんな、遊んでいるんです

遊んでいるからこそ、楽しさを求めるし、もっと楽しいことをしようって思うんです。

日本人は、日本の子どもたちは、もっともっと遊んだほうがいいんです。

いっぱい遊んで、死ぬほど遊んで、遊ぶことに全身全霊をかけて…。

そんな遊びに長けた人たちが、未来のこの国をよりよいものに変えてくれるんです。

だから、、、

みんな、もっと遊ぼうよ!!!って。

この視点が、これまでの教育学の中で無視されてきたことなのではないか。キッズビジネス業界の人たちの方がはるかにそのことを分かっているのではないか。教育や保育に携わっている人や研究している人以外の人の視点から遊ぶことの意味を考えると、全然違った教育や保育の可能性が見えてくるのではないか、と。

この国の人たちは昔、もっともっと「遊ぶこと」に長けていたと思います(三章の「悪口論」参照)。今みたいに、遊びなき一億総神経症みたいな状態にはなっていなかったとも思うんです。もっともっと、寛容で遊びに満ちた国だったと思うんです。

そんな遊び大国ニッポンで、子どもたちから遊びを奪うものは何なのか。

それを探る本でもあります。

そして、この本の最後に、その遊びを奪う真の敵とは何かを語っています。

誰もが「なんかおかしい」と思いつつ、その敵に抗えないんです(抗わないのです)。教育者や教育学者も、この敵と向き合おうとも、戦おうともしていません。そこに、大きな教育学的な問題が潜んでいるんです。この最後のところは、僕の今後のライフワークになりそうです。

この辺のことも、是非この本を読んで、色々と考えてもらえたら幸いです。


第一章 子どもの世界を彩るキッズビジネス業界
第一節 キッズビジネスの世界へ
第二節 ディズニーランドは子どものテーマパークか?
第三節 テーマパークを超えたおもちゃ王国
第四節 キッズビジネス業界で輝く人になるために

第二章 おもちゃと遊ぶ子どもたち
第一節 おもちゃのある生活
第二節 遊びとは何か
第三節 ぬいぐるみ誕生秘話――テディ・ベアとマルガレーテ・シュタイフ―—
第四節 なぜ人は人形に魅了され続けるのか――くるみ割り人形――
第五節 おもちゃは子どもたちに何を与えているか
第六節 おもちゃの教育的意義に騙されるな――「社会」に抗い「世界」を生き抜く力
第七節 なぜガチャガチャやクレーンゲームは愛され続けるのか――賭けと遊び――
第八節 ものを集めることの楽しさとは何なのか――Otaku, Geek, Freak, Mania…
第九節 マンガはおもちゃと言えるか
第十節 ゲーム機はおもちゃの総合商社か
第十一節 Playing children change the world!

第三章 遊ぶために遊ぶ子どもたち――遊びと社会の小さな哲学――
第一節 子どもたちは遊んでいるか
第二節 遊びの原風景――遊びの対象から遊びそのものへ――
第三節 子どもたちは学ぶために遊ぶのか
第四節 遊びのある悪口と遊びのない悪口
第五節 のびのびと遊ぶことで育まれるもの―—ポスト近代型能力の形成――
第六節 子どもたちから遊びを奪う真の敵とは?――18歳総進学主義――
第七節 それでも遊びは遊ぶ人を待っている


【本を買ってくれたみなさんへ】

一つだけ、意味的な大きなミスがあったので、こちらでお知らせいたします。

p.289の10行目

「日本の大学生の平均年齢」は、「日本の大学一年生の平均年齢」の誤りです

大学生の平均年齢と大学一年生の平均年齢は全然違います。

この点は、意味的・内容的に大問題なので、修正しておいていただけると幸いです。


ある方から、書評を書いてもらいました。

転用の許可を頂いたので、ここに掲載させていただきます!

****

あるご縁から読ませて頂くことになった本。

筆者はこれまで「教育学」「母子支援」「赤ちゃんポスト」などを研究されてきました。
そんな中、勤務先に「キッズビジネスコース」という新たなコースが創設されたことをきっかけに、「おもちゃ」「遊び」について書かれた本です。

物事を判断する時に「損か得か」「有用か無用か」と考えがちです。おもちゃや遊びでさえ「学ぶための手段」の対象とみなしていることも。
だからこそ筆者の「遊びにおいて学ぶのは、何かに没入してただ幸せを感じることだ」という言葉が印象に残りました。

また、同調性の強い日本人が考える「よいコミニュケーション」と「遊び」についてや、「18歳総進学主義」への警告など、タイトルから想像するよりも内容が深く濃く感じました。

なかなか自ら手にすることがない本だっただけに、何度かじっくり読まないと理解を深められないように思いますが、新たな出会いに感謝です。


PS

この本の構想って、実は2005年頃からあったんです。

その証拠がこの曲です。

2005年に、「遊ぶ人間=ホモ・ルーデンス」の尊さについて歌っていました(苦笑)

今回の本では、この「ホモ・ルーデンス」の考え方がいっぱい出てきます。

そういう意味では、一番僕の古いテーマの本でもあるんです!!

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