■Dr.keiのスウェーデン論■
スウェーデンの国土は44万9千km2で、37万7千km2の日本より7万km2大きい。だが、人口はなんと900万1千人で、1億2千700万人の日本の14分の1なのだ。広い国土にほどよい人口。当然北スウェーデンは極めて厳しい環境なので、当然といえば当然なのだが、それでも土地に関しては実に豊富である。北に行くと、24時間太陽が消えないオーロラ現象を見ることもできる。湖が豊富でなんと9万の湖をもっているのだ。
そんなスウェーデンの印象としては、超牧歌的な田舎と超近代的な都会が鮮やかに分かれたスタイリッシュな国であった。どこまでも続く草原(針葉樹)や森。それとは反対に超洗練されたStockholmのストリート。同じ国とは思えないほどに対照的だった。電車で数分行くだけで、上の写真のようなのどかな田園地帯に入るのだから。
ストックホルムの市内には、なんとセブンイレブンとお寿司屋さんだらけ! セブンイレブンが実に多く、街中のいたるところで発見できた。お寿司屋さんは半端ない。イタリアンやフレンチやチャイニーズの比じゃないほどに、たくさんあった。「SUSHI」という看板が街中に溢れているのだ。その中にはもちろん中国レストランや韓国レストランと併用されているレストランもあったが、それにしてもSUSHIの文字がど派手に掲げられていた。
日本で最も人気のあるエンターテイメントスポット、ディズニーランドのような景色がストックホルムの街には広がっていた。地下鉄(写真上)も、ホーンテットマンションのような感じで、すごくホラーチックでかわいかった。スウェーデン人は意外とかわいいものが好きみたいで、街中にはかわいい雑貨がたくさん売られていた。特にハート型の雑貨がたくさんあって、ハート好きなスウェーデン人というイメージが植えつけられた。ディズニー好きな人なら是非一度はスウェーデンに行くべきではないか?!こちらはホンモノだらけだ(建物的に!)。
スウェーデンというと、日本人はどういうイメージをもつだろうか? お洒落、寒い、おばけのラーバン、ニルスの不思議な旅、スウェーデンハウス、国王、福祉王国、色々あると思うが、今回とても印象に残ったのが、IT先進国という実態だった。スウェーデンには、あらゆるところにパソコンがある。インタネットの利用も日本の比ではない。日本人はケータイ文化が根強いが、スウェーデン人はパソコンと共に生きている、という感じがした。ドイツはビールと共に?って感じ?(苦笑) 寒くて農業に適さないスウェーデンならではという感じもしなくもないが、自宅のパソコンで仕事をする人も少なくない、という。
とはいえ、子どもたちは元気だった。(ストックホルム郊外の町の)小学校と幼稚園を見てきたが、11月初旬で平均気温が5度前後なのに、子どもたちは元気に外で走り回っていた。スウェーデンの学校は、児童中心主義の「新教育」の王道を行く教育が行われており、また少人数教育が徹底されていた。広大な土地をもつスウェーデンだけに、学校の敷地も馬鹿でかい。校舎はすべて一階だけ、という贅沢な作りだった。黒板はホワイトボードでなんかカッコよかった。スウェーデンの教育の話は別で書くことにしよう。
教育と関連するが、スウェーデンでは母国語のテレビチャンネルがとても少ない。もっぱら英語ばかりであった。北欧の人が英語に強い、というのは、言語が英語に似ているからという理由だけでなく、小さい頃から英語にどっぷりつかっているからという理由もあるのだ。英語なくして、スウェーデンのTVは見られない。ラジオもしかりである。英語の言語のシャワーを小さい頃から浴びているのである。日本も母国語放送を減らして、英語のシャワーを浴びさせれば、きっともっと英語が上達するだろう。ただし、ドイツもそうだが、日本は超大国だ。規模の大きな国になると、やはり母国語のしめる割合が高くなる。小国家ならではともいえなくもない。ドイツだとやはり母国語のTV番組が圧倒的である!
いずれにしても、スウェーデンは、日本ともドイツとも違う何かをもつ素敵な国だった。世界一安全な国とも言われ、旅行者も(無理をしなければ)すごく安全に快適に過ごすことができると確信した。ただ消費税は20パーセント以上で、物価は恐ろしく高かった。本当にどれも高い! ただしスーパーなどに行くと、日常用品はとても安くて、日々の生活にはあまりコストはかからないかな、と。(でも、住んでみなければ分からないだろうな~)