散歩絵 : spazierbilder

記憶箱の中身

トマトと鹿と木の匂い

2015-07-10 11:45:06 | 自然観察



数日間猛暑に見舞われてへこたれつつ、やはりグッタリしたテラスの植物を見守っていた。

今年の夏はトマトの鉢が沢山並んでいる。
茄子色、チョコレート色、緑色、黄色、赤。。。小指の先ほどちいさな実から、握りこぶし程に育つトマトもある。多様だ。どうやらこの多様性のおかげでトマトに凝っている人も多いらしい。
テラスだから鉢植えだが、今のところなかなかうまく育っている。サラダ菜も箱庭に植えてあって、食べるだけ摘んでは育てるのが具合が良く満足している。
しかし、おかげでこの時期には旅行にゆくことが出来ない。
とはいえ、窓際に並んだトマトの葉だの、花咲く香草が風にさわさわと揺れているのを眺めるのを"幸せ"と言っても良い。
いつまでも見飽きないのはなぜなのだろう?



しばらく前、近所を散歩しているとアオサギが凍りついた様に立っていた。まるで彫刻のようだ。持っていたカメラで写真を撮った。家に戻って早速写真を確認すると、遠くに鹿の親子が写っていた。
アオサギに注意を奪われて遠くに立ち止まる鹿たちに気がつかなかったのだ。朝早くに散歩をすると、よく鹿を見かけるが、すると何故だか得をしたような気持ちになる。
遠くでキツツキが働き始めたのが聴こえていた。
太陽の陽射しがハーブ畑を暖め始め、その香りが立ち上る。

香りといえば道を歩いているといろいろな植物の香りが鼻先をかすめてゆくものだけれど、木の香りがとても気になる。
目隠しをされても判る木の一つはカツラの木で、紅葉時が一番薫るものの、いつでも甘いカラメルのような香りがするので、近くにカツラが植わっているなとすぐに気がつく。
花の香りで気がつく木々は多いが、葉の香りがこれだけ強い木は少ないのでは無いだろうか?
空中を漂う花や葉の薫りを犬のようにくんくんと嗅ぎながらうろついている徘徊しているのはかなり怪し輩に見えるかもしれない。
頭の中でそれぞれの匂いに色をつけてみるとなかなか美しい。







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