散歩絵 : spazierbilder

記憶箱の中身

4.Jan.2011

2011-01-04 22:02:17 | 思考錯誤
今日、整形外科の待合室で風邪を引くほど待たされた。
風邪を引くほどと書くのはその待合室がとても寒かったからだ。
繁盛しているらしいのは医者が腕の良いしるしかも知れないけれど、風邪を引いてしまっては馬鹿馬鹿しい。
街中の古い建物なので窓からの隙間風がぴゅうぴゅう入り込む。外は零下だ。
窓の外を見ると、リス達が中庭の大きな木々の間やバルコニーの手摺りを忍者のように飛び回っている。
驚くほどにすばやい彼らの動きを眺めているのは楽しいが、寒くて待ちくたびれ、お腹も減ってくるのでうんざりしてしまう。
リスたちのアクロバットを眺め、待合室の人々を観察し、暖房施設を点検し、
久しく見ていなかった自分の手を指をまじまじと一本ずつ眺め、自分の鞄を点検し、壁の傷を数え、子供用に転がっていたプラスティック製のカラフルな数字を観ながら、
足し引き掛け割り算をし、決めた数字を作る一人ゲームをし(これは退屈な時電車の中でも良くする作業)もう一度窓の外を眺め、木の枝を数えたり、景色の中の色数を数えたりし、
また待合室の中に戻って、隣の人はどうして足を怪我したのだろうか?クリスマスの装飾を屋根に取り付けようとして落ちたのかもしれないとか、やはり雪道で転んだのだろうか?
と思い巡らし、向かいのご婦人の松葉杖は具合悪そうだなとか、口紅の色がとても似合っているなとか、そんな他愛も無い事をぼんやりと考え続け、
あちこち眺めつくしてしまう頃やっと名前を呼ばれた。
やっと診察の順番が回ってきて状況説明をして膝を見せると半月板損傷かも知れないのでMRIを受けてきてくださいといわれ、診断は5分で終了する。
これからMRIの予約を取らねばならない。聞くところではこれがまたかなり混んでいて何週間先になるかもわからないらしい。
実際この膝の痛みが半月板損傷で無いとしたら、MRIをとる前に治ってしまうだろう。
次にこの診療所に行くときは、本とMP3プレーヤーとチョコレート一枚にビスケット、ひざ掛けなども用意したらいいかもしれない。
それからポットの中に熱いお茶を入れて、それから。。。。
それから。。。。。