医者から詳しく聞かされない医療情報:セカンドオピニオン

誤解と批判を恐れない斜め後ろから見た医療情報

男性の中年時の危険因子が寿命を左右する

2007年05月09日 | 生活習慣病
上の図は心筋梗塞、脳卒中、糖尿病、ガン、慢性肺疾患、慢性肝臓疾患、慢性腎臓疾患、胃摘出のいずれにも罹患していない55歳の人が、以下の危険因子をいくつ持っているかで何歳まで生きられるかを示したものです。

BMI 25以上の肥満
握力 39kg以下
血圧 140/90mmHg以上、あるいは血圧の薬の内服
中性脂肪 150mg/dl以上
血糖 200mg/dl以上
尿酸 5.9mg/dl以上
貧血の指標ヘマトクリット49%以上
喫煙及び過去の喫煙
1日3合以上のアルコールの摂取
低教育レベル(小学校卒業レベル)
未婚

これらの危険因子は中年時のどういう状態が寿命に影響を与えるのか前向きに調査した以下の論文で明らかになりました。
Midlife risk factors and healthy survival in men
JAMA. 2006;296:2343.
(インパクトファクター★★★★★、研究対象人数★★★★★)

対象は45歳~68歳(平均54歳)のハワイ在住の日系アメリカ人で、1965年から1968年の間に上記の危険因子と肺活量などの呼吸機能が調べられていた5,820人で、その後最長40年間75歳、80歳、85歳、90歳まで生存できたかどうか予後が調査されました。

上の図を見ますと、危険因子が0の55歳の男性が75歳まで生きられる確率は90%ですが、危険因子が4つ場合は70%、5つの場合は60%、6つの場合は50%に減少しているのがわかります。

危険因子が0であると、85歳まで生きられる確率は70%、危険因子が1つでは60%です。

私にとっては、11個の危険因子のうち、貧血の指標ヘマトクリット49%以上という、血が濃い方が危険だということは意外でした。

私の現在の危険因子は、1日3合以上のアルコールの摂取と低教育レベル(小学校卒業レベル)(笑)の2つです。75歳まで生きられる確率90%、85歳まで生きられる確率60%、90歳まで生きられる確率35%です。

皆さん、長生きしたければ上記の危険因子を減らしましょう。


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