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【年寄りは一番パワフル!/ジジーババーたち連れて「母べえ」みる】

2008-02-09 | ・nTinDEEP


ウチのジジーババー(父と母)そして付き添いの次女の姉。
きっとあえてこのメンツで行くのがこの映画観るのには、最も面白いと思い、
俺が集合をかけて、このメンバー引き連れ、なんだか期待しわくわくしながら、ソコに着き、
俺が代表でチケット買ってみんなにはいはいほれこれと渡し、
もう暗くなってる館内入り口に入って客席よく見ると、

そこらじゅうずらーーーーーっとみーんなじじーにばばーで
若いのは俺----あっ! 俺もじじーだ!------誰もいない!

いなくはないだろうけど非常に少数で影薄く、
こんな若者な場所(横浜みなとみらいワールドポーター)に
こぉーんなに大勢老人がよくも集結したものだと驚き、老人は偉い!
と瞬間無意識に思わず唸ってしまった。

そして、映画は始まり予想以上にまったくだれる事なく、終了した。

良かった。もちろん。俺はね。泣けるところは素直に泣けたし。

隣の俺のジジーなんか、まだ今の俺より全然元気で若かった頃の数々の記憶がこみ上げて来て、
号泣しっぱなしで、しょっちゅう鼻かむ(しかもハンカチで何度も)音が
館内に快く木霊するようで心地良かったけど、ややボケ気味のババーはどーって事ないような顔で
なにお父さん泣いてばっかいてぇーあははははーといじめっ子のような口調で夫をからかい、
横浜不良黄金時代に青春を送り、ぎんぎんな下町育ちの生粋のハマッコおばさんな
気取ったもんとかクサイ物語にまったくダメな姉などは、吉永小百合がクサクて
ちっとも演技上手くなかった眠ってしまったとかケチばっかつけてて、俺は呆れてしまった。

女ってかわいくねーっ!
それにつけて男ってかわいーもんじゃねーか。
かわいーじゃねーかじじーの鼻かみ音。でも、だから、
女は逞しく強いんだろー。

ってウチだけかな?

母べえはアタイだ!くらいなつもりでこの映画見てたフザケた女たちわ。

しかしなんでこんなに俺の家族たちって俺以外みんなその感性どうしょうもなく恥ずかしくなるくらいに
真っ下町真っ庶民なんだろー!
なんでこんな家族の中で一人異物な純アーティストな俺が生まれて来たんだろーか
すんごくわからないとにかくこの家族の中で恥ずかしいくらいバカみたいなくらいに俺だけ
メチャクチャ浮いてる。

冗談ではない。吉永小百合は良かった!
あんな美人で出来過ぎた聖母のような母べえなど当時いるわけないとかに関係なく、
海で山ちゃんを助けるシーンでの、あの60代とは思えぬあの泳ぎっぷりだけでも、
決して否定出来ぬほどにすごいもんだった。


この映画はそういう古き良き日本人の心の元気さ逞しさ優しさせつなさに、
敬意と感動を呼ぶ、ヨソの国では決して創れぬ、素晴しい日本映画だもんよ。

やっぱ。山田洋次の新作というだけで、それは価値があって、
寅さんが鶴瓶に化けて出て来たところや、この映画に込められた「笑い」は、
近代日本の喜劇映画の名作を数多く手がけて来たその分野においての巨匠でもある
この日本人の心を描き続けて来たジジーの、魂込めて創った晩年=ジジー作品は、
最後の日本映画の「巨匠」の手がけた新作映画でもあんだから、それだけで、つまらないわけがないし、
何よりも、この映画における、その魂込めた年輪なる素晴しいほどのジジーのニュートラル感には、
脱帽だもん。

年寄りは、偉い!

年寄りは、それだけで価値があるし、死なずに長く生きてるだけで、
年寄りは、若者より、本当はパワーがある元気な存在なんだから。

だから、年寄りだからというだけで暗く元気のない年寄りを観てると、
そんなんだったら無駄で意味ないから早く死んで欲しいと思うし、コトバきついかもしんないけど、
年寄りとしての仕事してないんだから、昔はいたんだから、他人のガキだろーと
悪さすんと平気で叱りつけ怒鳴りまくるわセッキョータレる、ガキにはマジ鬼みてーなこっえー
うるせークソジジーとかババーが。
だから細木数子みたいなババーは貴重だっつーの。あれでいて料理も上手いし、
ババーの知恵は宝庫のようにしっかり持ってるし、躾事に対して教える事も出来る、
日本の誇るクソババーをもっと大事にしなきゃ。
嫌われようと平気で憎まれ口言ってくれるのがクソババーなんだもん、
そこに悪意はないのに、バッシングする人のほとんどは、よくその人物の大きさを観るでもなく、
その言動や外見だけで、ただむかつくみたいなほとんど子供的な悪意だらけで、
大きな人物見るとマスコミは平気で簡単に叩くけど、自分たちの弱さを暴露してる事に気づかない。
叱られて傷つくのが恐いだけの小物がそういう事するんだけど、
バッシングされ責任を追究されれば当人は責任を負わなきゃいけないけど、
だからって平気でその人を愚弄罵倒するような「嘘」を書いても、マスコミはほとんど責任を負わないし、
こんなアンフェアな世界ってあるのかい?それで許されるのかい?
みんなで責任負えない小物ばかりにしてしまおうとしてるから。
世の中つまらないものばっかになってくる。堀江だって小泉だって細木だって朝青龍だって亀田だって、
世の中を問うたり面白くしてる人物に対して、あまりにも小物的でアンフェアに消そうとする動きって、
どっかの陰謀なのか?とも思ってしまうけどそんなことより。

年寄りというのは本来年寄りというだけで、大物なんだから。
その質の問題はあるけど、えらそーえばってそーでも年寄りだったら自然なんだから。
だからってもう世間を動かす場から身を引いてたりするんだから、はいはいって、
元気でいてくれて有難いと思うべきだし、なんだかんだ活気があって楽しいはず。
くそジジーくそばばーがいてくれることは。
年寄りが元気だから若いもんは安心出来、その大きな知恵で、向上心が湧くんだから。

元気のある年寄り、それも今だんだん絶滅してる。
元気がないのが年寄りだと世間は常識はいってるから。

つまらなくなってるだろー人間って。その想像力その感性。だから、頼むぜ。



しかし。

この映画を体験出来たおかげで、日本のじじーばばーたち日本の老人たちは、
まだまだ元気で逞しく、どこの国より平和で可愛い!とちょっと安心でき、
それを含めて母べえという映画の価値は、最近の若い奴らの感覚でのさばる邦画たちに比べ、
とてもとても年寄りチックで大きく崇高な日本映画で、それこそ最後の巨匠の「新作」。
だったんだよ。

それは「三丁目の夕日」みたいな計算されたノスタルジー映画でなく、
たとえ少々クサくジジー的でも、もうこういう純粋な日本の心そのものを描いた映画なんだもんよ。
そうゆうもんを、私たちに与え体感させてくれる日本人は、
もう誰もいなくなるんだろう。それはみんな年寄りばっかになってしまったから

とか、なんだかんだと批判ばっかしてる嫌な野郎だと思われそー。まいっか。

日本人にとって本当に大切なものは、それを識る者も護る者もじわじわ消滅していて、
そんなお国の事は知らずも、北極の氷に対しては誰もが知りあーだこーだ騒いでる世間の声が、
そのほとんどはただのファッションのようなだからって
影みたいに何も動かすことない軽いただの屁に聞こえてならないなー。

老人は本当は、長く生きて来た分、頭でなく体でわかってるし、
セッキョーたれるは怒鳴りわめき叱りちらすはしてこその老人で、
子供に再び戻って行くM+ILU(もとどうりアイラブユー)なもんなんだから、
どの世代より一番元気でなきゃ老人じゃないんだ。老人は一番元気なもんなんだ。

とにかく。

日本のジジーババーは、しっかりソコに足を運び、子供のようにその最後の偉い年寄り=巨匠の日本映画を、
鼻かむほど泣いたりオモロいつまらん言うてはカラダで感じ、だから、やっぱ、子供のように、
とても、元気だったよ!   な母べえ。