老中の市井日記

理想を失うことなく老いの中を楽しみながら、日々発見、日々刺激、日々出会いを大切にしていきたいと思っています

京都企業

2012-04-01 15:01:01 | 会社時代
読売新聞の朝刊で「京都企業」の連載があり、今日5回目の最終がありました。
記事に書かれた企業の一人として、またそれらの企業の方々と未だにお付き合い
させていただいていますので興味深く読ませていただきました。

47年前に入社した立石電機(現オムロン)は、上場企業でしたが中小企業の
家族的な雰囲気が残った活気ある同族会社でした。

家族や親戚から就職先を聞かれて、「立石電機」と答えても「?知らんな」
B2Bの部品メーカーでしたから一般に知られていないのは当然ですが。

工学部電子工学科卒業ですが、配属されたのは新しい事業を探す部門の営業でした。
本業の部品から装置、システム商品へ拡大する尖兵です。社会のシステムとして
交通管制、駅務(券売機、自動改札)そして私の金融(CDキャッシュディスペンサー)
などです。

日本で最初のCDを開発して住友銀行(当時)に納入して、梅田北口や難波支店の
CDのお守りをしつつ、怖い主任のボスに尻を叩かれて新規開拓の銀行回りをしたのは
懐かしい思い出です。この時の部長は今の名誉会長でした。

このときに叩き込まれたこと、ビジネス作法は身につき、今の自分があると思っています。
今ならパワハラとして訴えられるかも知れません。3日、3月、3年と言われます。
辞めたいことがありましたが、我慢して乗り越えました。

その後、新規事業開発の道を歩みましたが、いつも困難を前にしてボスから言われた
創業者の言葉「出来ない、と言うな!」を自分自身に切り札のように出して、
勇気を奮い立たせていました。

この連載に掲載されていますが、京都の風土や各社の理念などには次のようなものが
あります。(一部引用)
・古いたたずまいが残り、しきたりを守り続ける人がいる一方で、革新的なことも
 平気でやっていくのが京都風土(バランスが保たれている)
・1000年以上、伝統を守ってきた人たちからみれば、我々のやることは「さざ波み」
・京都は変なことをやっておる人に寛容な街の気がある
・どれだけ研ぎ澄まして、ユニークなものを作るかが一番大切
・「おきばりなはれ」応援はしているけれど、どこかで突き放したような感覚

・会社の規模拡大よりも自分たちが出来ることに集中し、世界史市場でシェアと高める
・売上高の7%を研究開発費に充て「よそがやっていないこと」にこだわる
・責任と評価を明確にした組織運営で「選択と集中」ができるのが強み

・「おもしろおかしく」堀場製作所の社是
・「企業は社会の公器である」オムロンの基本理念
・「人間として何が正しいか」京セラの経営哲学
・「一番にこだわり、何事においても世界トップを目指すこと」日本電産の基本理念
経営理念に込められた創業者のDNAと社員の結束が、京都企業を支えています。

・「知恵ビジネスプランコンテスト」立石京都商工会議所会頭の肝いりでスタート
 1200年の知恵を生かして、人より一歩先んじたモノというこだわり(知恵産業)
・「自分の土俵で仕事をしろ」盛和塾での稲盛塾長の言葉

オムロンの基本理念を具体化した社憲があります。
「われわれの働きで われわれの生活を向上し よりよい社会をつくりましょう」
この言葉を毎朝、唱和してきました。そして染み付きました。

今、この会社を誇りに思いますし、立石一真創業者を尊敬しています。
(会社での出来事は、以前のブログに書いていますので興味があれば見てください)


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