NEW VERSIONとなっているが、今回のレヴューはアルバム・バージョンの曲である。
長年誰もが待ち望んだ「石川秀美BOX~Complete Single Collection」においても収録されており、
未CD化のアルバム:妖精(フェアリー)からの1曲なので、
この曲を既知されていたファンには嬉しいことであっただろうと、我も含めて思うとこである。
また、休業引退する迄やっていたFMラジオでパーソナリティーをやっていた番組「BOYS & GIRLS 秀美パラダイス」では、
リクエストがあった際に流れていたバージョンでもある。
石川秀美の得意とするスピード感溢れる楽曲になったからか、初回、歌い直しの両バージョンとも違って、ノビノビと歌っており、初回に比べると随分と安定した歌唱となっている。
元曲より、若干エッジの効いたロックバージョン・・・う~ん青春ロックって感じでもあり、
E・ギターの音と、シンバル音が岸壁に打ち付けるように激しい。
それだけに、サビへの盛り上がりと、Bridgeからのサビも最高潮である。
石川秀美作品群の中でも1番人気のこの曲。
か弱さを秘めたオリジナルの原曲アレンジが好きな人にはどう聴こえるのか?
編曲は馬飼野康二から鈴木茂が担当。アルバム的には「妖精」と「Happening」で参加している。
元々はギタリストな彼だけに、ギターアレンジが光っているというところ。
時代的に致し方ないが、ピロピロいうシンセサイザー音が余計なのと、エンディングの終わり方がもう一工夫が欲しかったところ。
後期のCool&tightな路線で、リアレンジか、近年にセルフカバーなんてのも良い感じに思える。
オリジナルバージョンよりも僕はこちらの方が好きなのですが、この時期のアイドルにしては珍しいオトコ言葉の失恋ソング・・胸に響きます。
この手の曲は後にデビューした原真祐美のペルシャの涙(84年 注:属性は全く違ってますが)に継承されてるようにも思います。
バンダナをして、少しボーイッシュな雰囲気でしっかりと歌い上げる秀美節がすでに出来上がってるのではないかと感じます。