Seachang's room

見に行った展覧会の私的な感想です。皆様の展覧会行脚にお役立てください☆
コメントお待ちしてます。

猿描き狙仙三兄弟―鶏の若冲、カエルの奉時も

2020-02-27 23:46:44 | Weblog
大阪歴史博物館 2020年2月26日~4月5日
熊本県立美術館 2020年7月18日~9月6日

 森狙仙(サルが得意)を中心にした森派、大阪画壇展。サルが得意とか鶏が得意(伊藤若冲)とかお家芸絵師が出てくるのは市場が広がって、画家が増えて、専門化するってことでもありますね。狙仙の二人の兄もまあまあいい画家なんだけど、ブレイクしなかった感じ。三姉妹、三兄弟で同じようなことやると一番下の人がブレイクしやすいのかしら。いちばん上の人は保守的な画風、二番目は中道、三番目は毛描オタクか。二番目も結構毛描してて、三番目も抽象的な表現に行くね。画帖などたくさんのページが図録に載ってて、字も読んであって図録も素晴らしい。出品しない重要作品も図版で紹介。お家芸絵師の系譜では大阪には限定せず珍しい人も入っていた。若冲を入れてるのはお家芸とともに集客を狙ってるのかと思ったけど、チラシでも控えめで奥ゆかしすぎるのでは? その結果松本奉時のカエルがグッズで多くフューチャーされてるとしたらちょっと不思議。
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特別企画展 水のめぐみ 大地のみのり

2020-02-27 23:36:57 | Weblog
大和文華館 2020年2月21日~4月5日

 こちらの館の「特別企画展」は所蔵品展+限定的な借用なのですが、所蔵品をよく使ったいい展示と思いました。例えばこちらの富岡鉄斎のコレクションは交流のあった家のコレクションで、そこからもらった魚やエビの絵描いてお返ししてた、美術史的に鉄斎を見るときには中心に持ってこれないような作品群が「水のめぐみ」の食料としてはうまくはまる。吉祥モチーフと思ってる瓜、蟹もそれだけでない意味が中国絵画的にはあるというのも勉強になった。テーマ展はいろんな作品のある館で、ちゃんと所蔵品の調査をしてこそ、と思われました。
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