最適化問題に対する超高速&安定計算

大規模最適化問題、グラフ探索、機械学習やデジタルツインなどの研究のお話が中心

巨大な SDP

2008年12月24日 00時12分44秒 | Weblog
以前も紹介した SDP の新しいベンチマーク集のサイトがある。簡単に言うと n_SDP とは SDP の変数行列のサイズで m_SDP は制約式の数になる。例えば以下の Truss502_ful は性質的には low rank になっているので、陽に行列として扱わなくでも良いのだろうが、それにしてもサイズが大きすぎる。こんな問題を普通に解こうとすれば現在の枠組ではまず無理なので、全く新規に開発を行う必要がある(速度が遅くなっても良いとか、ストレージを使って良いならば出来ないことはないが)。一方 r3_l のように n_SDP と m_SDP が数万程度ならばクラスタ計算機などで SDPARA を使えば解くことができる。この問題は小さなブロックが多いのでメモリ消費量は減って、その点では解きやすい部類に入る。


 Instance    Size (MB)   Optimal value   n_SDP   m_SDP   n_max   Structure 
    r3_l    37.279 -3.9587422e-01  72932   27555   11

  Truss502_full      309.305        4557679   1141303   1509   symmetry
  low rank  

コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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Unknown (Nakata Maho)
2008-12-16 10:56:59
量子化学のはどうですか。もっとでかいの必要ですか。
Unknown (Katsuki Fujisawa)
2008-12-17 02:36:16
いずれ必要になりますが、現時点ではあまり大きな問題は解けないので、もっとデータを分散する必要があります。

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