Science avec patience

L'automne deja!(Rimbaud)

馬場めぐみさん

2011-10-04 22:20:03 | 文芸
夕刊に出ていた、馬場めぐみさんという人の短歌をいくつか面白いと思ったので、
短歌研究新人賞の歌も調べてみたりして、ますます面白いな、と思った。

一番すげえ、と思ったのが

あなただけ方舟に乗せられたなら何度も何度も手を振るからね

いろんな解釈が出来るけど、きっと作者の胸にぱっと浮かんだ言葉なんだろう、
と直観的に思うので、どれも書かないでおく。
このイメージ自体が僕はとても好き。
ほむほむの「だるいせつないこわいさみしい」以来の衝撃だ。

夕刊に出ていたのでは、

水底で少女は砂になりたくてでもなれなくて鮫になりました


中庭で獅子は目を瞑りもう誰か僕を食べてくれという

が好き。
寂しいんだけど、ユーモアが同居している。
方舟もそうだけど、「そこで鮫になるの?」とか「獅子が食べられる方?」
とかいう意外性が、どういうわけか腑に落ちてしまう、不思議な言葉遣い。

おとなしくて引っ込み思案でわがままで誰の言葉も聞こえてないの

は、直截的すぎる気もするけど、
これが方舟を見送る思い、自分の言葉を届けたい思いにつながってるのか、
と考えると、もっとこの人の歌を読みたいなあ、とまた思ってしまう。
上手く説明できないけど。

詩のボクシングにも出るとかで(ひょっとしてもう終わった?)、
これからも頑張ってほしいなあ、と思った。
http://imageart.exblog.jp/16678923

久々の投稿ですが、僕は相変わらずまあまあ頑張ってます。

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