schuntama Ukulele

Eile mit Weile.

いいなーこれ

2009-09-11 05:00:39 | Works in Progress


別件バウアー・人様のウクレレに穴を開けるシリーズ第5弾。(長いなしかし)
今回はHさんのウクレレ、レイラニ・コンサート(ラウンドホール)です。といっても、オータサン・モデルではありません。控え目な杢のコアで造られたこのウクレレ、実は初期のレイラニさんの作品であります。レイラニ・ファンには興味深いモデルではないでしょうか。


  

Hさんのラウンド・ホールと私のシェル・ホールのラベルを撮影してみました。初期と中期以降のモデルでは何が違うでしょう?答えは、初期はハワイ産(MADE IN USA WAIKOLOA HAWAII)、それ以降ではフロリダ産(MADE IN USA)となるのです。ブリッジの厚み、ボディの大きさと厚みも違います。めちゃめちゃ頑丈そうで重い!のが、初期モデルの特徴でしょうか。

※ 生産は当初よりフロリダで行われていたそうです。謹んで訂正させて頂きます。コメント欄をご参照ください。 2009.Sep.11




レイラニは元々生音が小さい方ですが、これだけガッチリ造られているとなお音が小さくなります。やはりピックアップは必須でありましょう。今回はボリュームポットも装備します。


  

私はジャック穴を開ける際、導き穴から段階的に開けていく様にしています。経験上、この方が確実だからです。


 

ノブ位置についてご指示を頂いておりましたので、その通りになる様に位置決めします。ポットのシャフト穴を開ける時も、段階的に開けます。ドリルで小さな穴を開けた後、細工ヤスリで拡げていきます。横板は薄い場合があるのと曲面であることから割れやすいので、エンドジャック穴よりも慎重に作業しています。




それでは恒例、お宅拝見。(by桂三枝)


 

ピックアップ装着前に・・・、個人的衝動から勝手な作業をさせていただきました。
軽ーくではありますが、フレットと指板のトリートメント、そしてペグのポリッシュであります。


 

ピエゾに台座を貼付け。今回は若干薄めのコアにしました。ちなみにこれ、虎次郎の余り材。その他の加工も施して、装着です。


 

装着出来たら、今回もジャックにおまじない。アンプで最終確認して、終了!です。
レイラニ独特のあの音が、大音量で楽しめる様になりました。Hさんは、これをお望みであったのでありますね。


 

ノブはオータサンと同じ形状のハットタイプです。弦はGHSの黒ですが、これはテンポラリです。やはりレイラニにはナイルガットが合うかな、と思うのであります。Hさん、もしアレでしたら後で張り替えてくださいませ。

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18 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
成功! (H)
2009-09-11 10:01:29
お世話になっております!
 手術無事終了でしょうか、いつも丁寧な作業で安心してお任せできました、お忙しい処を無理なお願い、お聞きいただき恐縮です。
きっと良い音がするようになったと思って楽しみです、しかし腕がなかなか追いつきません(努力不足と反省ばかり)
 又、一つ続ける楽しみが出来ました、ありがとう御座いました。
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Hさん (schun玉)
2009-09-11 12:33:41
内部の確認時にブレースの配置を見たのですが、
ちょっと興味深い処理がしてありました。
我が家のコンサートには無い処理でしたので、
きっと思ったほどの効果が無かったのかもしれません。
他にも横板の裏に鉛筆でマーキングしてあったりと、
初期モデルならでは?のディテールを楽しみながら作業させて頂きました。
レイラニさんがご健在だったらなーと、しみじみしちゃいましたけど。
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実は・・・・ (MATT)
2009-09-11 18:46:21
ハワイ島ワイコロアには営業担当者がいただけでレイラニさん自身は当初から亡くなるまでフロリダで製作を続けていました。

でも「ハワイ産」と誤解を与えるので途中から表示を変更いたしました。
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MATTさん (schun玉)
2009-09-11 19:25:38
なんと!そうでしたか。
確かに「ハワイ時代」の話というのを聞いた事が無かったですが、それなら合点がいきますね。
ラベルもよく見れば MADE IN USA で改行してますし、、、 汗。

こういう話もMATTさんならでは、です。
貴重な情報をどうもありがとうございました!
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そうなんです (MATT)
2009-09-11 19:49:25
もしハワイ製でしたら「Made in Hawaii, USA」でしょうか。
かなりの文献でその頃の製品を「ハワイ製」と紹介されているのが残念です。
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MATTさん・2 (schun玉)
2009-09-11 20:08:16
たぶん、ですけども、多くの日本人の感覚では、あの表記では勘違いするのかもしれませんね。
ワールドワイドで通用する「書き方」は難しい??

蛇足ですが「schuntama」の頭文字は本来なら大文字ですが、
敢えて小文字にすることでグラフィックとしてのバランスと日本の心を表現しております。
ワケ分からんですかねー、やっぱり。
こりゃ世界に通用しないですな・・・。
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うちのトラ兄は (NYA☆MI)
2009-09-11 20:31:16
おもいっきり「Made in Hawaii」のみの表示です。
ラベルも全く違うもので、レイはピンクでまわりはグレーの枠です。
2003年頃かもと聞いてます。
初期っていうのは何年ごろのことなんでしょうね?
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NYA☆MIさん (schun玉)
2009-09-11 20:41:09
おお、新たなラベルが出現!
もしかして旅行先のハワイで製作されたとか・・・、
ここはとりあえず、HAWAIIと書かれたものを「初期」としてカテゴライズしましょうか。

    
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おそらく (MATT)
2009-09-11 21:11:24
ハワイの営業担当者が「ハワイ製」と書いた方が売れる、と判断してラベルを貼ったと思われます。

たぶんそれを知ったレイラニさんが「Made in USA / Waikoloa, Hawaii」と直してくれるように営業担当に申し入れたのではないでしょうか。

いずれにしても工房がハワイにあった時期はまったくありませんので・・・・
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MATT3 (schun玉)
2009-09-11 21:29:56
このあたりはビジネスの世界ですからね。
商標権とか諸々も含め、ウクレレとは直接関わりの無いところでのご苦労もあったのでしょう。
ロ・プリンジさんも自分の名前を取り戻すのに大変苦労された様ですし。


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