かこさとし・文
中島加名・絵


- 以下、出版情報より -
「だるまちゃん」シリーズなどの作品で知られ、2018年に92歳で亡くなった絵本作家、かこさとしさんの未発表の原稿に、孫の中島加名(かめい)さん(31)が絵を付けた『くらげのパポちゃん』が講談社から2025年2月5日に出版されました。クラゲの子供の冒険を通じて、戦争で父親を失った人間の子供と、南洋で散った父親への深い思いが伝わる作品です。
戦後間もない日本。ある日 小さな島の桟橋で船の着くのを待っているのは、トランクを持った男の子。お父さんの甚吉さんを戦争で亡くした彼は、一人で町へ働きに出るのです。その様子を見ていたくらげのパポちゃんは、お父さんが南の戦場へゆく途中、大ぜいの兵隊たちと乗った船が沈められ、そのまま死んでしまったことを知ります。今も海に沈んだまま、そこにいるのでしょうか。パポちゃんは、男の子が立派に大きくなったことを伝えるために、広い海を波にもまれ、風にゆられながら、南をめざして泳いで探しに行くことにするのです。大冒険の果てに目にしたこととは・・・。
戦争に対する強い想いがありながら、なかなか作品をつくることができなかったというかこさんが、1950年~55年に制作していたのがこの物語。2023年に見つかったこの幻の遺稿『くらげのパポちゃん』には絵がありませんでした。そしてかこさんの孫である中島加名さんが絵を描き、終戦後80年を迎える2025年、ついに絵本として完成したのです。
初めての大海原でさまざまな海の生き物たちと出会いながら、懸命に行方知れずになっている少年の父親を捜す旅をするパポちゃん。愛らしく、時にはユーモラスに描き出されたその様子に夢中になっていると、やがて甚吉さんに出会う大切なシーンがやってきます。その景色にドキリとしながらも、不思議な安堵感と優しい気持ちに包まれるのは、読んでいる子どもたちにも「二度と戦争を起こしてはならない」というかこさんの意思がしっかりと伝わっているからなのでしょう。
世界では今もまだ続く戦争。この絵本に触れることで、多くの子どもたちが平和への想いを強く持ってくれることを願うばかりです。
出版情報を知り、購入しました。





































































































































