名南将棋大会ブログ 名古屋

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20190425今日の一手(その865);良い形で受ける

2019-04-25 | 今日の一手

20190425今日の一手

 

3月9日の名南将棋大会から、IさんとOさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。

 

 

一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。

駒の損得はありません。

玉の堅さは先手の美濃囲いのほうが一路深いです。

先手の攻め駒は持ち駒銀1枚。

後手の攻め駒は65桂と持ち駒銀で2枚。33角を使おうとしています。

 

総合すれば互角です。

 

☆ 大局観として

対抗型の急戦では、居飛車が玉が薄くて攻め駒が多い、振り飛車は玉が堅くて攻め駒が少ないという形になります。問題図では銀交換から後手だけ右桂を使い、さらに角も使って攻めようとしてきました。

先手としては駒得で受ける(45歩か65桂を取る)か、飛角桂をさばくか、というのがおおまかな方針です。棋風で分かれると言ってもよいでしょう。

後手のねらいとしては角をさばく54歩のほかに46歩同銀57銀という筋があります。それに対応した手を指しましょう。

 

 

○ 45同歩とすれば54歩が

気になることろです。でも中飛車なのですからこんな攻めは歓迎できるはず。さばきの振り飛車ならば77桂同桂成同角

とすれば、44桂や44銀をねらえます。後手は指し過ぎなので65銀で収めようとするのですが、44桂22玉54歩同銀46金

これくらいで十分です。

 

抑え込もうと思えば66銀と打ち

64歩54歩63銀

36歩54銀37角54銀56歩

こんな調子です。

 

 

× 実戦は66歩でした。

駒得を目指したのですが、取り切るまでが怖いです。46歩の取り込みを同金とできず、48金引47銀

飛車を横に逃げると55角があります。65歩58銀成同金寄55角77角同角成同桂55角

形は飛歩歩と銀桂の交換で損をしていません。玉も堅く攻め駒は4枚で十分、と言いたいのですが後手の55角が好点です。77桂も守りにくいし(さばけることもない)、歩切れで攻める筋が見当たりません。これは次第に苦しくなるのです。

 

 

○ 77桂とぶつけると

46歩に同金57銀65桂

57銀を打たせてカウンターをねらえます。今度は飛車を取られて二枚換えの順は、左桂がさばけているので歓迎です。46銀成に73桂成81飛47歩

45成桂ならば72銀

後手の飛車が詰んでいます。(後手の飛の逃げる位置が良くなかったとは言えるのですが、横に逃げていると成桂を使いやすいです。)

 

57金と打てば

46歩58金同金55角72銀

これも先手有利です。

 

 

× 受けの手としては66銀

桂頭の銀で受けるのは手堅そうです。しかし46歩同金24角が厄介で、56飛57銀

というのが受けにくい(57同飛が最善だが)です。

 

68角と受けても

69銀や78銀があります。はっきり不利とも言い切れませんが、銀を打った効果は薄いです。

 

 

○ 銀をう打つならば56銀

のほうが形が良いです。46歩に48金引

取れないのがしゃくですが、47銀と打ちこまれても大丈夫です。

54歩ならば65銀55角54銀

(54銀ではなく77角でもまずます)と捨てる手があります。99角成77角同馬同桂

ならばさばけていますし

 

54同金ならば55飛同金73角52飛44桂

両取りがきれいに決まります。

 

後手が54歩ではなく64歩と我慢しても66歩

桂を取れます。この場合は65で歩がぶつかるほうが好都合です。

 

 

× 48銀の受けは

46歩に56金だと64歩

66歩には67銀がありますから面白くありません。

 

46歩に同金として24角

これの受け方が厄介なのです。金取りを受けて(47銀右とか)45歩同金57銀という筋もあるので、56飛と受ければ57銀

が嫌だというのは66銀の時を同じです。

△ 56金とかわすと

64歩と受けさせて45歩と取れば十分です。よって46歩65金47銀

となるのですが、金を先にかわしているので受けやすいです。57飛86歩同歩88歩97桂89歩成48歩

互角くらいです。

 

× 48金上の受けは

46歩同金24角が嫌だというのは同じこと。47銀打

と埋めるほうが粘れますが、45歩同金57銀44歩33金

44歩は気持ちよくても、自陣は受けにくい形です。

 

 

× 68角と受けると

46歩同金86歩同歩57銀

57同角同桂成同飛86飛

強引にさばかれてみると面白くないのです。44歩同金45歩43金44桂・・・と攻めることはできますが

これくらいの図でも自信はありません。角を失い飛車がさばけていない(攻め駒になっていない)ので、後手の反撃のほうが速いです。

 

☆ まとめ

後手が無理をしていると思えば45同歩

から受けます。45歩の位が大きいので良い形だなあという感覚です。(この駒得は味が良いです。)

取ったら危ういと思えば銀を埋めるのですが、56銀が一番良いです。

位の下に銀があるほうが好形です。

危ないのは実戦の66歩です。

桂を取り切るまでに相手からどれだけの攻めがあるか、読まずに指せる手ではありません。

これは56金

とするのも同じこと。読んでみた結果としてはこちらが優りました。

さばくならば77桂

がすっきりしています。65桂をタダで取ろうなんて欲張らないほうが無難です。

やはり駒得は味が悪いものなのです。

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