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20180929今日の一手(その761);飛車をさばく

2018-09-29 | 今日の一手

20180929今日の一手

6月30日の名南将棋大会から、MさんとAさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。


一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
先手だけ馬を作っていますから駒得です。
玉の堅さは先手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は44馬と持ち駒銀桂で3枚。
後手の攻め駒は56飛と持ち駒銀桂で3枚。

総合すれば先手が少し有利です。

☆ 大局観として
先手は攻め駒の数が足りません。29飛が攻めには使えていないからですね。
後手に飛車をさばかれたところは結構難しくなっています。後手は37角が使えれば攻め駒4枚なのです。でも32金が守備に働いていない駒なので、先手有利は間違いないでしょう。
少し駒得でも後手も馬を作ることができるのでゆっくりしたくはないです。ここからは飛車を使う順に持ち込むか、何か駒を取って4枚目の攻め駒にするか。後手玉が薄いので寄せを考えながら指したいです。


△か× 実戦は11馬で

駒得を拡大したわけですが、馬は攻めに使えない位置なので攻め駒は3枚です。後手からは66桂がありますね。強気に57歩58桂成56歩とすると、28歩成58金29と

金と桂香の交換で駒得ですが、先手玉が薄くなっているのであまり自信のある局面ではありません。

実戦は84桂で

85銀76桂同銀同飛

68桂から46飛55馬54歩74桂と寄せに行った(どこかで持ち駒金銀が入れ替わっているのですがわかりません)のですが

これなら寄せきれるはずですが、どこかでミスがあって残念ながら先手Aさんの寄せ合い負けになりました。


○ 強く47金とすれば両取りです。

金が離れて行くので読まずに指せる手ではないのですが、55角成の返し技には71銀がクロスカウンターです。

この銀は取るしかなく、71同金同馬同玉56金

56同馬には51飛が両取りなので先手優勢です。

とすれば後手は28歩成くらい。

56金29と41飛

飛車の取り合いに成功して(さばいたことになる)4枚の攻め駒で片美濃を寄せるのですから簡単でしょう。


○ 今の順を工夫することができます。62銀から入って

62同金同馬61銀打層馬同銀47金

後手玉を薄くしてから両取りをかけてみます。28歩成56金は歓迎(29と53桂で後手玉を寄せられる)なので、84桂85銀76桂同銀同飛37金66銀

大きな駒得ですが、後手の4枚の攻めをしのげるかどうか。後手玉も薄いので、どこかで44角が攻防になるから先手有利なのでしょう。


△か× 67金のほうが普通の手で

66桂を避け、84桂~76桂の筋に備えて飛車取りです。36飛には39飛26角成

26馬39飛成62銀35銀61銀成同銀17馬

19竜には55角が詰めろなので38竜39歩47竜55角(詰めろ)~11角成で駒得です。

後手が46飛(馬取り)ならば55馬

48飛成74桂92玉37馬同竜95歩

74歩94歩82玉55角

73角37角同角成

派手な応酬ですが結局は先手の駒損で少し悪いです。端を攻めても反動がありそうです。


△ 67銀打は手堅い受けで

今度は46飛~48飛成がないのです。36飛47金26角成

74桂同歩55馬73桂打36金同馬

王手で馬を逃げても金桂と飛車の二枚換えです。でも41飛~11飛成でまあまあでしょうか。

後手はおとなしく51飛として

先手玉は堅いけれど戦力不足で難しいです。


△ では67銀で

持ち駒を温存したらどうか。36飛39飛26角成・・・というのは69金が浮いているのでやりにくいですが、38歩から

26角成同馬同飛37角25飛74桂92玉62銀

3枚の攻めなのでちょっと心細いですが、受け方によっては95歩もあるので何とかなっているのかも。

後手は51飛のほうが無難ですが、銀桂を持っているので62銀41飛53桂

と攻めることができます。44飛61桂成55角71銀不成92玉62成桂85桂

自玉を見ないで攻めた図は後手が勝ちそうですが、何か先に(71銀不成のところで)受けておけば(78金とか56歩とか)先手が勝ちやすいような微妙なところです。


○ 駒損になるのですが27飛19角成57飛とすれば

直接に飛車をさばくことができます。76飛67金46飛55馬49飛成74桂

92玉19馬同竜62銀

ちょっと強引ですが、飛車を成り込んだり55角が取りになったりするので攻めはつながりそうです。


△ 49飛と使うと

66桂57歩58桂成同金48歩

69飛に76飛か36飛か、駒損でも後に86桂~74桂打もありそうですから形勢互角です。


☆ まとめ

飛車をさばく順を見つけられたでしょうか。飛車をさばく=飛車を攻め駒にする ということです。後手の飛だけではなく、ほかの駒と交換しても(駒損ですが)攻め駒は増えます。直接に後手陣に成り込んで使うのもさばけたということになります。

47金は両取りですがすっきり駒を取れるわけではありません。でも飛車の取り合いならばさばいたことになります。55角成の時に対応策を考えておかねばなりませんが、それが見つかれば優勢になります。
62銀から馬を切って47金だと(55角成の対応策でもある)もう少しすっきりしています(が駒を渡しているので怖いです)。

27飛は考えてみても19角成があるので打ち切ってしまいそうですが、飛車をぶつけて相当です。交換でもかわされても、飛車をさばいたことになります。


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