聖の青春 (講談社文庫)
単行本は2000年、講談社文庫で2002年、角川文庫でも今年再出版なんですね。
大崎善生さん(将棋連盟職員から将棋世界編集長、今は作家で高橋和先生の旦那様)のノンフィクション、古い方ならご存知でしょう。
村山聖先生の生涯を丹念に追いかけた本です。再読してまた泣きました。お目にかかったことはないのですが、同時代を生きていたのでとても身近に感じます。もう16年ですか。体が弱かったのは不幸ですが、これだけ周りに愛されていて、志半ばとはいえトッププロのまま亡くなったのですから幸せな人だなあ、と思います。今でも多くの人に思い出されているのでしょうし。
羽生先生によると
村山将棋の最大の長所は感性の鋭さにあります。
棋譜を調べることによるうまさというよりも、それ以前の感覚的なセンスの良さがあり、指されてみればなるほどなと思うが、指されなければ気が付かずに通過してしまっている、というようなセンスの良い手が多いのです。
本能的な感性の良さに加え、20代になってからは序盤が非常にうまくなりました。研究に基づいた理論的な面と、感性の鋭さがうまくかみ合って強さとなっていました。村山さんが少し悪いかなと思うような局面での、勝負手を見つけ出す本能的な嗅覚は、まねできない独特のすごさがありました。
村山さんはいつも全力を尽くしていい将棋を指したと思います。言葉だけじゃなく、本当に命がけで将棋を指しているといつも感じていました。
単行本は2000年、講談社文庫で2002年、角川文庫でも今年再出版なんですね。
大崎善生さん(将棋連盟職員から将棋世界編集長、今は作家で高橋和先生の旦那様)のノンフィクション、古い方ならご存知でしょう。
村山聖先生の生涯を丹念に追いかけた本です。再読してまた泣きました。お目にかかったことはないのですが、同時代を生きていたのでとても身近に感じます。もう16年ですか。体が弱かったのは不幸ですが、これだけ周りに愛されていて、志半ばとはいえトッププロのまま亡くなったのですから幸せな人だなあ、と思います。今でも多くの人に思い出されているのでしょうし。
羽生先生によると
村山将棋の最大の長所は感性の鋭さにあります。
棋譜を調べることによるうまさというよりも、それ以前の感覚的なセンスの良さがあり、指されてみればなるほどなと思うが、指されなければ気が付かずに通過してしまっている、というようなセンスの良い手が多いのです。
本能的な感性の良さに加え、20代になってからは序盤が非常にうまくなりました。研究に基づいた理論的な面と、感性の鋭さがうまくかみ合って強さとなっていました。村山さんが少し悪いかなと思うような局面での、勝負手を見つけ出す本能的な嗅覚は、まねできない独特のすごさがありました。
村山さんはいつも全力を尽くしていい将棋を指したと思います。言葉だけじゃなく、本当に命がけで将棋を指しているといつも感じていました。