追憶の彼方。

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破落戸(ゴロツキ)大統領

2020年02月22日 | 国際政治
破落戸(ゴロツキ)大統領

破落戸の国語辞典の定義は「他人の弱味につけこみ、ゆすり・たかり・嫌がらせなどをする無頼漢」とあり、まさにトランプの性格を語るのにピッタリの命名である。
怪しげなカジノや脅迫・脱税等悪知恵の限りを尽くして財を成したが、その演説やツイートから人間の品位・品格とは全く縁の無い下品・粗野を絵にかいた様な、一介の不動産屋像しか浮かび上がってこない。
キリスト教福音派を中心とする共和党支持者の多くは大統領に世界の尊敬を集めるような人格や教養、見識を望んでいるのではなく、他国へのゆすり、たかり等手段はどうあれ,如何に自分達の欲望を満たしてくれるか、「アメリカ1st」を達成してくれるかを期待しているのである。
しかし良く考えてみるとアメリカは常に「アメリカ1st」であった。
NATO、日米安保、米軍の海外駐留,中東への派兵何れをとってもアメリカの国益に沿ったものであり、世界の警察官を名乗って外国の為にボランテイア活動をして居る分けでは決してない。今迄は各国との摩擦を避ける為、自国1stをぼやかす手段として包み隠していたオブラートをトランプが破り捨て、明け透けに言い出したに過ぎないのである。
トランプが異質なのは強欲の度が過ぎアメリカ1stを通り越し、「自分1st、大統領選に勝つ為」だけが自己目的化され、「今だけ」良ければよいと言う政治を推し進めた為、長期的な視点が全く欠如してしまっている点にある。大統領に再選されることだけが最優先課題、「後は野となれ山となれ」だから極めて恐ろしい。
大方の選挙民の関心事は雇用とテロ(治安)にあり、彼らの視線は環境や世界平和には向いていない。
「TPPからの離脱」、「パリ協定からの離脱」、「イラン核合意からの離脱」、「国連人権理事会脱退」、「INF全廃の破棄」、米主導で形成した国際秩序を次々破壊したのも「アメリカ1st」=「自分1st」を実現する為である。TPP=農民、パリ協定=石炭・石油業界、イラン核合意=キリスト教福音派・ユダヤ教徒、全ては選挙対策である。これが行き過ぎてイランの英雄・革命防衛隊司令官を殺害してしまった為、自分の首に懸賞金迄かけられてしまい安閑としておれなくなった、自業自得と言うべきだろう。
イギリスのEU離脱をけし掛け、サポートし更には絶えずEU各国に内政干渉しEUを瓦解させようと画策しているのも、TPP離脱と同様に一対一の方が脅し・強請がし易い,当にTPP離脱と同じ発想と考えれば理解できる。

トランプは共和党を「トランプ党」に塗り替えてしまったように見える。共和党員は選挙でトランプの支持を得る為、僅かな良心もかなぐり捨て、完全に沈黙してしまった。「パワーによる秩序」と「強力な同盟関係による安全保障策」「小さい政府」が共和党の内政・外交の基本であるが、巨額の減税と国防費やインフラ投資を大幅に増やし、未だにメキシコとの国境の壁建設に未練を残している為、財政赤字は膨らむ一方である。この赤字を補填する為に始めたのが同盟国への「カネ、カネ、カネ、」の要求である。
「日本、ドイツ、韓国…米国の同盟国はコストが掛かり過ぎる」とし、同盟国の重要性を説くマテイス元国防長官の進言を受けつけず辞任に追い込んだが、マテイスの側近は「兵役を恐れ逃げ回っていたトランプ」が立派な元軍人に期待していたのは「同盟国に金の要求に行きます」と言う言葉だけだったと述べている。エスパー新国防長官はトランプのご機嫌を取る為、「韓国は同盟国であって、扶養家族ではない」と述べ、日韓には貿易赤字の削減を求め、新たな貿易協定を締結、更に「米軍兵士を韓国の傭兵にすべきでない」といった批判の声も無視して、昨年米軍駐留経費の負担を韓国に現行の5倍となる50億ドルを要求、今年から始まる日本との交渉でも現行の5倍の増額を求める意向が伝わってきている。トランプが再選された時には日本も重大な決断を迫られる時が来るかもしれない。
NATOにも不公平だと不満を投げつけ特にドイツには国防費をGDP比2%まで引き上げるよう要求している。同盟関係という意識は無く同盟国とのゼロサムゲーム、不動産屋的感覚での交渉と捉えているのである。

トランプが選挙用に作った赤い帽子のロゴ「Make America Great Again」はトランプが尊敬するレーガン元大統領の物真似である。トランプの場合は「アメリカの国益=自分の利益が第一」という意味だが、レーガンの「強いアメリカ」という場合には、少しは「アメリカを強くすることが世界の安定に役立つ」という意味合いも込められていた。レーガンは「アメリカは世界の警察官である」ということを前面に出し「共産主義」や「人種差別」への反対など、世界に目を向けた哲学も多少は持ち合わせていた。「You're fired(お前はクビだ)」を売り物にした低俗番組「アプレンティス」の司会者・トランプと保安官が活躍する西部劇の俳優・レーガンの違いだろうか。
メキシコ人を「レイプ魔」と罵って国境に壁を作り、ハイチ人は「みなエイズ」、ハイチを「野外便所国家」と言い放った。昨年7月、民主党のオカシオ・コルテスなど非白人の女性下院議員たちに対して「(彼女たちはもともと)どうしようもなくひどい国からやって来た」「この国に文句ばかり言っているなら出て行け」と追い討ちをかけた。 7月17日に米ノースカロライナ州で開かれたトランプ陣営の選挙集会は、「送り返せ!」「送り返せ!」の罵声が鳴り止まず、異常な熱気に包まれていた。トランプが、ソマリア難民出身の民主党のオマール下院議員を「悪意をもって反ユダヤ的演説を行った」と非難すると、熱狂的な連呼が始まった。トランプが野党の非白人女性議員に対して、「もと居た国に帰ったらどうか」と批判していたのを踏まえての愚かな聴衆の反応である。これは「人種差別+女性蔑視」発言であり、自由・平等を基盤とするアメリカ国家の価値観に反する。
トランプの戦術は、理想化された「古き良きアメリカ」へのノスタルジアを掻き立てることである。その基本にあるのは
白人保守層の「ナショナリズム、人種差別主義、宗教的原理主義」であり、今日これを、「アメリカ第一主義、移民排斥、キリスト教福音派」に置き換えたのである。 
最近の報道によればトランプの司法介入が一段と露骨になり民主主義瓦解の方向に進みつつあると報じている。
2016年の大統領選でロシアが大統領選に介入したとされる疑惑で検察は当時トランプの選挙顧問であったR.ストーンに対し7~9年の禁固刑を求刑したのに対しトランプが「不公平でひどい」とツイートした結果、司法省は4人の検察官を首にし求刑を撤回、結局裁判所は3年4か月の禁固刑を言い渡した。司法長官は司法への介入であると非難したがトランプはこれを一蹴、「自分が司法の最高指揮者、関与する権利がある」として裁判のやり直し,恩赦迄示唆し三権分立、民主主義の破壊行為は止まるところを知らない。
一般的に町のゴロツキは弱者や無抵抗な人間には至って強いが、敢然と刃向い、抵抗する相手には弱腰なものだがトランプも全く同じである。
メキシコに知性派の大統領が就任した途端メキシコの壁建設要求を取り下げ自分で建設すると言い始めたし、北朝鮮との罵りあい・チキンレースもトランプの完敗である。当初「ちびのロケットマン」と上から目線で臨んだが金正恩からトランプに対し「米国の老いぼれ狂人を必ず火で罰するであろう」とバッサリ切って捨てられ、北朝鮮は太平洋上での水爆実験の可能性まで言及したところで勝負有った、トランプは板門店迄出かける羽目に陥ってしまった。北朝鮮は着々と核保有の充実を図っており「正恩氏は優れた能力を持ち賢い」と迄言い切った。ロシアのプーチンに対しては「世界の第一線のリーダー」と持ち上げ、習近平はとても尊敬され毛沢東以上と迄述べている。その中国との貿易戦争も習近平の粘り腰に会い一進一退、互いに譲歩を余儀なくされており、がっぷり4っつに組んだままの体力勝負になっている。民主党大統領候補に出馬する富豪のブルンバーグ前ニューヨーク市長に対して「とても小さい、彼は討論で上に乗るための台が欲しいそうだ」とからかったが、ブルームバーグから「トランプは病的なうそつきだ。偽の髪、肥満度、スプレーで塗った日焼け肌など、何もかもうそだらけだ」と反撃を受けるとプッツリ口を閉ざしてしまった。
こういった中で、一番御し易い相手と踏んでる節があるのが日本の破茶滅茶総理。トランプが身の程も弁えずノーベル平和賞を欲しがっていたことは周知の事実だ。オバマがもらったのだから、金正恩とトップ会談をした自分がもらえないわけがないと考え、「自分に媚びへつらう男」破茶滅茶総理に推薦を頼んだのである。  日本政府の広報紙、読売・産経系メディアが言う「シンゾー=ドナルド」(オトモダチ関係)は、ただの虚像だ。破茶滅茶総理はトランプからなんでも言うことを聞く“茶坊主”と思われているに過ぎないのだ。 必要もない、役にも立たない兵器を法外な高値で兆円単位で買わされている。日本訪問の際は国賓として初めて天皇陛下に拝謁し、やれゴルフだ相撲だと下にも置かぬ歓待ぶりだったが途中立ち寄ったハワイでは日本では騙されないぞとの意味を込め「リメンバー・パールハーバー」とツイートし終始横柄に振舞った。これこそ日本の主権を牛耳る植民地宗主国の長として、その主従関係をこれ見よがしに見せつけるものだったと言えるだろう。一方破茶滅茶総理は、必死になって、トランプの“茶坊主”であることを日本国民に隠そうとする。昨年妥結した日米FTA交渉を恥ずかしげもなく「ウインウイン」などと言い張る。情けない限りである。
トランプは「フェイクな魔女狩り、モラーの捜査詐欺、不当な大統領弾劾などに反して、経済、雇用、軍隊、退役軍人、銃保持権利などもろもろを考えれば、オレの支持率は70%ぐらいはあるぞ。さあ、どうする?」と恐怖のツイートをしている。

 

破茶滅茶総理に続く
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