追憶の彼方。

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破茶滅茶総理(3)…「コロナウイルス問題」(B) 

2020年03月23日 | 国際政治
破茶滅茶総理(3)…「コロナウイルス問題」(B) 

WHO(世界保健機関)のテドロス事務局長はこの16日、「この1週間で中国以外の感染者と死者の数が中国を上回り感染が急速に広がった」と危機感を示し、「目隠ししたままで火事の鎮火は出来ない、感染者が分からなければコロナの流行を防げない。」と各国に検査の徹底を求めた。「上昌広、医療ガバナンス研究所理事長」も初期の段階から「感染拡大を防ぐ為に、真っ先に全力を投入すべきは検査体制の拡充である。感染者も発症後48時間以内というような感染初期段階であれば有効な治療薬も色々出てきており早期発見が重症化を防ぐ上で何よりも重要である。どうして入院を要する肺炎になる迄検査を待たなければいけないのか。これは医療倫理にかかわる問題で、常識ではありえない。」と述べており、至極真っ当な考え方である。
これに対し政府はそのような声は一切無視し、加藤厚労大臣が会見の席等で、新型コロナウイルスに関する医療機関への受診の目安は「37.5℃以上の発熱・せきなどの風邪症状が4日以上続く方」、「強いだるさや息苦しさがある方」或いは「持病持ちの方や妊婦等重症化するリスクのある方」は、帰国者・接触者相談センターへ連絡して欲しい。センターへ電話すると専門の医療機関を紹介してくれて受信出来ることになる」と説明している。
この発言には全く耳を疑った。4日間待たないと重症化しないなどと言う医学的根拠は何ら示されず、ウイルスの恐怖と戦いながら寝ていろとは、戦時下の野戦病院と何ら変わらないのではないか。その間に治療の機会を失うおそれが極めて大きく、国民の生命・財産を預かる政治家としての責任感ある発言とは信じ難い。
破茶滅茶内閣は政府の対策本部の下に医学的な見地から助言を得る為と称して専門家会議を設置したが、全く機能していない。過去にも多数の専門家会議や有識者会議が設置されたが、破茶目茶や所轄官庁のやりたいことを専門家の衣を被せて代弁させる組織に過ぎなかった為、中には国民の意識とかけ離れた、有識者の名前が泣く様な非常識な提言をすることも多かった。今回の専門家会議もご多聞に漏れず、その姿がよく見えず国民の不安を煽るような政府の発言にも異を唱えることもなく、だんまりを決め込んだ儘で頼りないと言うより、何か隠し事があるような気配で誠に胡散臭い。情報公開せず素人は黙って着いて来いと言わんばかりの態度は、過去数多くの苦い経験から余計国民の疑心暗鬼を増幅させている。
「マスクなど役にも立たない。手洗いとうがいだけすれば十分!」と言う大きな声があるかと思えば、今度はマスクは国が製造元から全部買い占めて北海道に送るとか言い出す声も出る始末。 メデイアも含め その時々で専門家らしき人間が思い付きで声高にしゃべる為、あき盲同然の国民が動揺し右往左往する。政府の広報活動の不足が国民を混乱に陥れているのである。要は政府の先ずやるべきことは国民が冷静に行動できるような意思決定の材料を提供することである。
平気で公文書を改竄し破棄してしまうような破茶滅茶が専門家の意見も聞かず意思決定のプロセスも不明なまま、「全国一斉休校」のような影響の大きい決定をする。成果は皆無、国民に混乱だけをもたらす様なその時々の気分・思い付きの政策、次は何が飛び出すことやら空恐ろしい。
検査の枠を広げれば軽症者で病院が溢れ医療崩壊を招くと言う理由を錦の御旗にしているが、この旗を降ろす気配は見えない。そもそも検査の目的は本人に早く罹患を自覚させ行動を自粛させて感染拡大を防ぐことにある。心配すべきは検査をしないために感染に気付かない軽症者が国内感染を広め、重症化リスクのある人間に迄感染させてしまって、重症者で病院が溢れることである。発熱外来の設置呼びかけや、症状・重度に応じ個々に収容施設を設ける等,医療崩壊を防ぐ対策を講じ、更には徹底した広報活動により、陽性反応が出たら自発的に活動を自粛・自重する社会的流れ・システムをつくるべきだろう。まともな人間なら感染拡大を防ごうと自重行動するのは自明の理である。病院が軽症者で溢れ返らないように交通整理するのが行政の仕事だろう。
この交通整理の障害になっているのが、破茶滅茶内閣が新型コロナウイルスを1月23日に「指定感染症第2種」に指定したことである。この指定により、感染確認者を隔離病棟など特殊な設備をもっている国の指定医療機関に隔離しなければならないことになった。しかし、コロナウイルス感染者の8割は軽症または無症状である。
この感染者を指定医療機関に入院させて隔離すれば病床が不足するのは明白である。早急に検査拡大の障害となるような指定を変更して、軽症者、無症状者は自宅での療養に切り替える道を開くべきである。兎に角一刻も争う事態であることを肝に銘ずべきだ。
厚労省は頭が悪いとか、やる気がないと言うより何かの意図をもって、色々訳の分からない障壁を作り、難癖・屁理屈をつけ検査拡大を妨害しているとしか見えない。
専門家会議の座長は厚労省の研究機関「感染研」のトップ脇田所長であり、専門家会議には感染研から3人が就任していて、実質厚労省の意向を代弁し,自分達の利権を守るために検査拡大を妨害していると言う疑惑さえ囁かれている。新型コロナウイルスは未知の分野、その検査データは、非常に貴重なもので、自分達が一元管理し独占できれば、製薬会社と結んでワクチン開発や特効薬の開発など、巨額な利益を生む可能性がある。検査が自由に行われるとデータが分散し他に流れる恐れが有ると言うのがその根拠である。民間会社の検査はその性能にばらつきがあり疫学調査データの収集が難しくなるという屁理屈も良く出てくるが、ロシュ試薬が感染研と同レベルの性能があると認められている。 感染研は,研究機関であり医療機関では無い為、疫学調査の精度を上げる方が,感染者を一人でも減らすことよりも重要だと考えているとしか思えない。

厚労省は過去に薬害エイズ問題や、消えた年金等曰く付きの省庁である。破茶滅茶総理に忖度し、オリンピックにストップがかからない様に、表面上の感染者の数を押さえて置きたい、或いは韓国に比べ検査体制の遅れを非難されるのを避けたいと言うような思惑も見え隠れする。
この様な疑惑を払しょくする為にも世界で普通に行われているドライブスルー方式の検査を奨励し、隠れた陽性者発掘に努め、国民の訳の分からない不安を取り除く努力をすべきである。韓国のドライブスルー方式を含めた検査体制は世界の賞賛を浴びフォローする国が大幅に増えている。日本だけが政権擁護派連中が中心になって韓国は医療崩壊を招いているという偽情報まで流して「検査能力韓国の十分の一以下」を何とか維持し、検査拡大を拒んできたが最近になって内外の批判に抗し切れずやっと重い腰を上げ始めた。

2月24日、専門家会議は「この1~2週間が感染拡大のスピードを抑えられるかどうかの瀬戸際だ」という見解を発表した。副座長の尾身茂氏が「これまで国内で確認された方のうち重症軽症にかかわらず約80%の人はほかの人に感染させていない」とし、一人がどれだけの人に2次感染させるかという実効再生産数について、概ね1程度で推移していると発表したが、そもそも検査もせず、数字の根拠も示さないでこんな楽観論を唱えてよいのだろうかとの疑念が沸く。災害対策や危機管理は「最悪の事態を想定する」ことから始めるのが基本であろう。

専門家会議が瀬戸際としていた2週間後の3月9日には緊急事態宣言が出された北海道での対策を分析する必要があるとして、それまでの自粛継続を求めていたが19日新たな見解を示した。北海道について、週末の外出自粛やイベント自粛、休校などの対策が進み、クラスター(集団)感染を把握して制御下に置くことができた結果、「一定程度、新規感染者の増加を抑えられている」と評価した。一方都市部を中心に流行がじわじわ拡大、3月10日以降感染者数が全国で50人を超える日があり、高齢者福祉施設での集団感染も発生している。特に懸念されるのが東京、大阪などの都市部で感染源が特定出来ない患者の散発的増加で、「今後、感染源が分からない患者が継続的に増加し全国に拡大すれば、どこかの地域を発端として爆発的な感染拡大(オーバーシュート)を伴う大規模流行につながりかねない」とする新たな提言をまとめた。
 現状は何とか持ちこたえており、拡大防止の取り組み強化が必要だとする一方、感染が確認されていない地域では学校活動や屋外スポーツなどの再開も奨励した。政府は、臨時休校などの自粛要請の一部を解除する方針だ。
2月の瀬戸際発言に比べ「爆発的感染拡大の可能性」に言及するなど楽観視する姿勢が消えた感じはするが責任回避の姿勢が見え隠れする。
只、検査拡大への前向きな取り組み姿勢は相変わらず見られない。そんな中到頭、海外メディアが新型コロナのグラフから日本を除外することにしたと報じられるに至った。 「日本は検査数が少ない」「見えない患者が多数いる可能性がある」、
ブルームバーグの記事では「日本は十分に検査していない」従って、日本の数字を含めると全体の統計数字を歪める恐れがあると言うのが、その理由である。
破茶滅茶麻生大臣が中国のコロナ感染者数は信用できないと広言したが国際的に信用されていないのは日本なのである。
テレビ報道によると連休中大都市でのライブ、イベントは若者を中心に盛況を極めた様子が報じられている。
隠れコロナ保菌者が居なかったことを祈るばかりだ。
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