さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

正念場

2007-07-09 23:03:40 | 粟生隆寛
遅くなりましたが、土曜日の日本フェザー級タイトルマッチは、
粟生隆寛の今後に少々、不安と疑問を抱かせる内容でした。

攻め手が左からしかない。リードジャブが甘い。
故にファイター型の前進をほとんど止められない。
ショートの距離で打つバランスを持っていないため、
距離が詰まるとクリンチ以外出来ることが何もない。

これらの欠点は、過去の試合でも見られたものです。
もちろん欠点のないボクサーなどどこにもいませんし、
試合ごとにそれらを克服するなり、或いは糊塗するために
さらに長所に磨きをかけたりする、それがキャリアというものです。

しかし土曜日の粟生は、キャリアを積んで成長するどころか、
上記の欠点をすべてほったらかしにしたまま、案の定、という苦戦をしました。
しかも元々の長所である左の当て勘、切れ味、防御の際の目の良さなどが
以前より落ちているように感じられもしました。

試合のチケットは早々に売り切れ、帝拳所属ということもあり
日本王座奪取と前後して、ちょっとしたスター扱いを受け始めた感のある粟生ですが、
今回の試合内容は、周囲の扱いと釣り合った内容とは言い難いものです。

「帝拳ジムは、アマの有名選手をかき集めては大半をダメにする。
 たとえばヨネクラジムあたりとは、指導力が雲泥の差だ」

というような意見を、友人から聞かされたことがあります。
それまで、そんなことを考えもしていなかったので、
不意を突かれた感じでしたが、言われてみれば、
チャンピオンとなる選手の人数がずいぶん違うような気もします。

むろん、好素材、好選手にも、苦しい時期、伸び悩みの時期があり、
それを乗り越えたときに、真の大成があるものでしょう。

しかし、今回のような、技術面における課題克服の跡が感じられない
試合を見せられると、先行きに不安を感じざるを得ません。

いずれにせよ、この一年くらいが、粟生隆寛の正念場なのかもしれません。

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さて、亀田興毅がブログで何か吠えてますね。

内容を要約すると、

「1.同門対決やったる」
「2.ただしオヤジのゴーサインが要る」
...結局「やらん」という意味ですね、これは

しかし、彼もある意味、年がら年中正念場ですね。
誠にご苦労さまでございます。


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2 コメント

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Unknown (とみー)
2007-07-12 02:52:29
 こんばんは。
このたびの試合、こちらでは、違う意味ですご~く盛り上がってました。
粟生はたしかに弱点をさらけ出してしまいましたね。
すこし飛び跳ねるようなフットワークなんですかね。飛び跳ねると、同じ位置で連打することが難しいですからね。
秋葉君はたしかに気迫がTV画面からでも伝わってくるほどで、見事だったと思います。
ですが、潜在能力としては、粟生の方がずいぶん上だと思うんですが・・・。
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コメントありがとうございます。 (さうぽん)
2007-07-12 12:08:10
とみーさん、どもです。

秋葉はそちらの方のジムから移籍してきた選手だったんですね。忘れてました(^^;)

粟生のあのバランスだと、もっとジャブ突いて相手を突き放すか、左右に動くかして、距離を保たないと駄目だと思います。しかし実際にやっていることはジャブ省略(というか、単に出ないだけ)で左から攻めます。でも相手を倒す一発があるでなし、あのバランスでは連打も続けられない。何がしたいのか見えないボクシングでしたね。

ちなみに、私の友人には「伸びてないどころか落ちている。もう、日本上位の誰とやっても勝てないでしょう」と言う人がいるくらいでした。

そこまでは思いませんが、私も今回、ちょっと酷評しました。素材としては良いので、もう少し考えてやってほしいと思います。

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