さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

格下とは見做さず闘い抜いた 村地翼、近藤冬真に判定勝ち

2023-05-10 00:40:05 | 関東ボクシング



昨日はFODプレミアム、奇数月ですのでフェニックスバトル、いわゆるFOD「大橋枠」のライブ配信を見ておりました。
しかし、今回は駿河男児ジムがプロモーターとしてJBCに登録しての興行だった模様。簡単に感想を。



メイン、日本スーパーフライ級3位、前WBOアジアパシフィック王者の村地翼は、ノーランカーながら格上を苦しめること再々、その敢闘で知られる蟹江ジムの近藤冬真と8回戦。
ジャブとフットワーク、懐深くした姿勢でサイドステップを怠らず、さりとて逃げ足一辺倒にもならず、右カウンターやアッパーを覗かせて近藤の機先を制する、という闘い方。
それでも中盤、近藤のアタックに苦しむ場面もあったが、そこではクリンチも辞さず、まずは無難に乗り切っての判定勝ちでした。


肩書きだけ見れば村地が格上というカードでしたが、その闘いぶりを見るに、おそらく村地は近藤のことを、一切格下とは見做していないのだろう、ということがはっきりとわかるものでした。
近藤が相手に食らいつき、攻め込む展開になったらまずい、そういう展開になる前に、張れる予防線は全部張る。
そういう「方針」に見えました。それは静岡と愛知という地域の近さもあって、近藤冬真というボクサーの真価を、村地及び陣営が、より実感を持って知っていたから、なのかもしれません。

試合自体は地味な展開に終始しましたが、その村地の揺るぎなさには、感心もしました。
WBOアジア王座返上の件も奇異に感じていましたが、要は1位川浦龍生、2位高山涼深の間で争われる日本王座に挑戦するための選択、ということなのでしょう。
そして、その前に「こなす」試合としては、近藤冬真は楽な相手ではありませんでした。

村地翼のボクサーとしての、そして今回の試合への評価、感想は様々にあれど、彼は地域タイトルでなく、日本タイトル獲得に「本気」なのだろう、と見えました。
その一点において、見どころのある試合ではありました。



セミの木村蓮太朗は、干場悟に判定勝ち。
一回り大きな体格、パワーもスピードもやはりかなりのものがある木村、スーパーフェザー級で良いコンディション、と身体付きを見て思いましたが、どうやら左拳は万全で無いか、途中でまた傷めたか?
左のパンチは無理して打って、右は強打という感じになっていき、干場の反撃を許す。苦しい展開でしたが、何とか振り切った、という試合でした。
その素質は非常に秀でたものがある大器、木村ですが、今後に不安が残る、としか言いようがありません。なんとか万全の状態に戻って欲しいと願うばかりです。



この配信は少し遅れて、おっかけ再生で見ていましたが、FODにしては珍しく、トラブル発生。
第4試合の佐伯侑馬vs鈴木尊虎戦のKO決着のあと、画面に円状のマークがクルクルして画面が止まり、なかなか復旧しませんでした。
なんとか戻って、もう一度少し遡ってみたら、佐伯がKOチャンスで攻めた場面の途中で画面が切れ、直後にもう相手が倒れている映像へ飛びます。何度やってみても同じでした。
後日置かれるアーカイブでは、当然直っているものと思いますが。



しかしこの興行、長かったですね。
追っかけ再生で見てたんで確かなことは言えませんが、終了は10時過ぎてたんじゃないでしょうか?
以前、G+でダイナミックグローブが丸ごと生中継されるようになった初期に、メインの途中で10時過ぎて、途中で打ち切りになったような記憶があるんですが、あれ以来のことじゃないでしょうか。
もちろんネット配信の強みで、遅くなっても全部最後まで配信されましたが、平日にボクシング見に行って、終了10時過ぎとなると、大半の方がほぼ「直帰」となりましょうね。何とストイックな...(笑)。



あと、やはりフェニックスバトル、NTT系とFODの、カードの格差は酷いと以前から言われてきましたが、今回は他所に任せるという形になりましたね。
もちろん共同プロモートというか、アンダーなどは大橋ジムが組んでいるわけでしょうが。

この調子だと、FODプレミアムのボクシング配信は、遠からず偶数月の三迫ダイナミックグローブのみになるんではないか、と思います。
いくら月額内のプログラムに過ぎないとはいえ、いくら何でも...と。
少なくともボクシングだけ見たくて月額980円払って、その月イチのカードがこれ、というのは、ちょっと納得し難い。
私のような、ボクシングであれば大抵何でも、というような人間に、こんなことを思わせるというのは、相当なことです(笑)いやホンマに...。



コメント (3)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 10回戦デビューも? 「令... | トップ | カシメロ、井上岳志ら出場試... »
最新の画像もっと見る

3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (hiro)
2023-05-10 11:00:52
いやー、関東で見られる中部のボクシングシリーズと…思ってくれるお客さんの数は、ダイナミックグローブよりも少なかったようです(苦笑)。終了時間は仰る通り、10時間際で…、むしろここら辺の試合は真ん中ぐらいに組んであげれば中部のファンもその日のうちに帰れるだろうに……と嘆いてしまいました。

しかしまあ、呆れたことにはこれ、フェニックスバトルの100回記念興行なんですね。途中の大橋会長の挨拶まで気づきませんでしたが、いや、もっとファンサービスとかしようよ…と。先日後楽園ホールで行われたRISE20周年記念興行では、歴代の名選手がトロフィーのプレゼンターを務め、往年のファンが写真撮影に興じていましたが、そこまでは言わないにしろファンのためのカードを組んで欲しいものです…。お金が勿体ないなら、井上拓真選手に「殴られ屋」をやっていただければ、挑みかかるボクシングファンも多くいるかと(爆)。
返信する
Unknown (hiro)
2023-05-10 11:16:28
カードについては、中部の好カードではあるものの(何処にでも赴く近藤選手は大好きです)、フェニックスバトルの歴史を感じさせるカードが欲しかったですね。大橋ジムの現役最長老、岡田誠一選手には是非出て欲しかったです、
返信する
コメントありがとうございます。 (さうぽん)
2023-05-12 16:38:20
>hiroさん

さすがに客入り厳しかったですね。やっぱり10時に迫ってましたか。うーむ。
メイン前に花束持って何かやってましたね。さらっと終わりましたが。確かに100回やったのは凄いことです。もしLeminoの回に100回目が回ってきてたら、どうなってたんでしょう。先日の4大タイトルなど、記念興行になっていたらドンピシャでしたが、あれはまた別に数えてるんですかね。
井上拓真は、私の心中ではもう、石田匠が最上位に来て、ホンマにやる運びになるんやろうか、ということにのみ、関心が集中しています。どういう感情かどうかについては、今は語らずにおきますが...。
返信する

コメントを投稿

関東ボクシング」カテゴリの最新記事