さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

挑戦者の懸命、勝負の非情 大内淳雅、山中竜也ともにTKOで陥落

2023-12-18 07:04:19 | 関西ボクシング

昨日は神戸ポートピアホテル、大輪田の間にて観戦してきました。
衝撃的な試合の連続でした。


日本ライトフライ級タイトルマッチ、執念の王座獲得から初防衛に臨む大内淳雅でしたが、川満俊輝の果敢なアタックに、やや押され気味に見える。
右カウンターのクリーンヒットがあって、初回のポイントは微妙ながら取った、という見方もあるかもしれないが、会場で見ていると、川満のボディブローはかなり威力を感じたし、何より迎え撃ちで止め切れていないのが気になる。
カウンター狙いにしては、間を詰められすぎているという印象。これ、危ないかも、と見えました。

しかし川満のアタックは半ば特攻というか、後先考えずに序盤からフルパワー、という印象でもある。
大内がカウンター当てつつ凌いで、川満が落ちてきたら、両者の力がそこで接するか、逆転するか...ここからしばらく、消耗戦を見ることになるのだろう、と思っていた2回、突然の決着でした。

川満のボディ攻撃続き、ダメージもあったのか、大内のガードが下がっていたのか。
何しろ川満の右がまともに大内を捉え、前のめりに崩れるダウン。
川満の足にしがみつこうとしてかなわない大内の姿を見て、これは無理だ、と思いました。
再開されるが、川満が攻めて、すぐにストップ。川満王座獲得、そして大内陥落となりました。


終わって見れば、大内がカウンター取るだけでは凌げない間の詰められ方をしていて、そのまま攻められた、という試合だったのかもしれません。
しかし大内の出来や、構えに大きな隙があったとも思えません。
川満俊輝の気迫、闘志、半ば捨て身で、それでいてしっかり好機を狙っていたボクシングが、大内を上回った、ということなのでしょう。
短い試合でしたが、ボクシングの凄みが凝縮された試合だったように思いました。



と、こういう試合を見たあと、山中竜也とジェイソン・バイソンの試合を、半ば茫然と見始めました。

こちらもまた、王者の山中竜也はまずまず好調そうなのだが、相手のバイソンが同じく、力強く切れを感じるパンチを振っているのが目を引く。
ユーリ阿久井政悟とフライ級で闘って、判定まで行った試合があるだけに、ライトフライでベストの状態だったら強いかも、くらいに思っていたのですが、ジャブが良く出て、右への繋ぎがスムースで、なおかつ威力もありそう。
山中、丁寧にジャブ当てて捌いて、とやらないと...でもまあ、それが山中のいつもの仕事だし、と見ていたら、2回、右アッパーが山中の顎の先端に、ベストタイミングで決まって、山中ダウン。
先刻の大内同様、これは無理だ、と見てわかる一撃。今度はレフェリーが再開させず止めました。


関西の王者が揃って2回で陥落、なんという日だ、これはメインとて何かが...と思いましたが、ほぼ休憩ゼロでメインイベントが始まると、原優奈が向山太尊に右を決め、猛攻してTKO勝ち。
初回、1分とちょっとくらいでしたか。
アンダー三試合判定のあと、残り4試合が2回、2回、2回、初回で終わるという、ちょっと記憶にない、凄まじい興行でした。


普通なら、アーリーKOをたくさん見られた、てなものですが、やはり大内淳雅の陥落は、個人的にショックです。
そこへ山中竜也も同じく、ですから。
前日までは妙に暖かかった気候が、当日になってぐっと冷え込む中、久し振りの会場観戦となりましたが、こういう気候の変化も、多少、選手諸氏に影響したのかな?などと考えたりもしました。
会場も妙に寒いままでしたし、アーリーKOというのは、ボクサーの身体が温まらないうちに起こるものでもあり。まあしかし、それは全選手、同じ条件ではありますが。


しかし、久し振りの観戦でいきなり「こんなこと」になるとは...何なんでしょうかね。
もうお前は会場には来るな、という神のお告げを聞いたのかもしれん、と思いつつ、寒風吹く中、予定よりもだいぶ早い帰路に着いた次第です。


幸いにも情報遮断して、DAZNもWOWOWオンデマンドもチェックは出来ました。
その辺の換装じゃなくて感想はまた後日、ということで。


コメント (2)
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