さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

円満、不満はない? こちらはいかにもボクシング界、というお話

2023-12-06 05:18:50 | 関東ボクシング



なーんにも知らんかったですが、WBCミニマム級、団体内の王座統一を果たし、晴れて正規の王者となった重岡優大が、試合報酬の支払いを受けておらず、インスタグラムで不満を表明したら、その翌日に振り込みがあった、というお話です。


話としては今時、ではありますね。昔なら選手の不満表明を大半のメディアが黙殺したでしょうし、取り上げるところがあったら、それはジムとの決別、イコール引退を意味したわけでしょうから。
しかし今はSNSというものがある。選手が不満を表明し、それがきちんとした語り方で、内容もまっとうなものなら、ジム側に非あり、と世に知らしめることになります。
そして、今は有力選手ならずとも三年契約が切れたら、移籍してしまうわけですので、滅多な事も出来ない...はずなんですが。


重岡優大の10月の試合報酬が、プロモーターからジム(マネージャー)に支払われたタイミングがどうなのかなど、わからない点が多いですが、いずれにせよ試合から二ヶ月も経って、SNSで言われたから、慌てて振り込む、とは...まあ、ワタナベジムならではの仕業やなあ、と一言で済ますことも出来ましょうが、ホンマに子供やないんやから、とは子供さんたちに失礼やな、と思うくらいです。

このいい加減さは、普通の神経では信じがたいものがありますね。
こんなジムの会長さんが、協会長までやっていたんですから、日本のボクシングはまだまだあきませんな、と言うしかありません。

記事に出ているコメントも、本当に正気を疑うくらい、酷いものです。
「選手の気持ち」「災い転じて」?ここに来て精神論です。非常識にも程があります。カタギの情緒で、出てくる言葉じゃないですね。いやはや。


重岡優大は、こんな相手に筋論で押しても無駄と察しているのでしょう、ひとまず矛を収める、的な話をしているようですが、こんな話を聞かされた記者がまた、それをそのまま書いておしまい、というのも、ジム側と同じレベルで非常識です。
円満?不満はない?アンタ、務めてる会社から、給料を二ヶ月遅れで払われて「災い転じて」とか言われたら、どう思うんや?と訊いてみたいです(笑)。


井上尚弥という規格外の、真の世界チャンピオンにまつわる話は、従来のボクシング界では聞けない話がいくらでもありますが、それと平行して、こういう、いかにも日本のボクシング「業界」ならではやなあ、というお話も、変わることなく聞こえてきます。
さて、日本ボクシングの真実の姿は、どちらの光景から見て取るべきなんでしょう、かね。


コメント (3)
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