さうぽんの拳闘見物日記

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拳闘見聞の日々。

大晦日、運命の交錯がドラマを生むか、それとも 井岡一翔、福永亮次戦決定

2021-12-18 12:03:50 | 井岡一翔




年末、29日と31日の大試合が延期、中止となってしまったのですが、大晦日の方は、考え得る中ではもっとも良いと言える「次善の策」があり、それがやはり実現する運びとなりました。
井岡一翔、ジェルウィン・アンカハスの代わりに福永亮次を挑戦者に迎えて、恒例の大晦日出場となります


国内で群雄割拠のスーパーフライ級、先日も下の階級から上げて来た元三階級制覇の田中恒成と、元WBA1位で日本王座5度防衛の石田匠という、世界ランカー対決が盛り上がりましたが、その次に来る、国内シーンでは文句なしの最上位、と言える選手が、福永亮次です。
日本、OPBF、WBOアジアパシフィックの三冠を獲得する過程で、フロイラン・サルダール、中川健太を激闘の末沈め、梶颯に競り勝つなど、着実に実績を積み上げてきた。
とはいえ、世界戦のマッチメイクとなると色々難しそう、とも見え、年齢のことも考えると、傍目には色々心配な感じもあったところです。

それがまさしく運命の悪戯か、世界中を苦しめるコロナパンデミックが、その状況打開に限って言えば幸いしました。
また、アンカハスと同じくサウスポーであることも、このマッチメイクを後押しした...少なくとも、妨げにはならなかった、とも言えるでしょう。



井岡弘樹の甥として、デビュー戦から注目された元アマエリートの井岡と、黒星スタートで二度の移籍を経て這い上がってきた福永、あまりに対照的なキャリアの両者が、本来交錯することがなかった運命に導かれて、相まみえる大晦日のリング。
予想をすれば単純に井岡、となるでしょうが、これは内容結果以前に、なかなか...目を引かれるドラマやなあ、と思います。

そして、こと攻撃力ならアンカハスにも匹敵する...と断じたら過大評価かもしれませんが、少なくとも世界ランカー、コンテンダーとして十分な水準にはある福永が、捨て身で突撃し、それが統一戦を流したばかりの井岡が抱えているかもしれない、心身の空漠を突くこともあり得る。
若干、下世話かつ勝手な野次馬根性も混ざっていますが、そんな想像もしてしまいます。


まあ、何にせよ、国内のボクシングに関心を持って見ているファンからすれば、世界しか眼中に無い、と自他共に認める立場を維持し続けてきた井岡一翔に、国内シーンの代表格たる福永亮次が挑む、「どうなるか見てみたい」一戦であることは確かです。
終わって、やはり「立場」の違いは故無きものではなかった、となるのか。
それとも格の違いとされる様々が、何も隔てられることなき闘いの場において、打ち破られるのか。

もう二週間もないですが、楽しみな一戦です。
統一戦に比べれば...というのは当然なれど、その代わりとして、本当にこれ以上はあり得ないカードが決まってくれましたね。




コメント (2)
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