さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

7ヶ月ぶりの観戦は「有観客興行」でした

2020-08-11 14:47:39 | 関西ボクシング



ということで、日曜の枚方興行、他の試合についても簡単に。


下町俊貴は強敵、英洸貴を見事に5回、TKO。
長身、リーチを生かして、英の攻撃を単発に終わらせ、攻めてはアッパーや逆ワンツー、遠くからのボディ打ちを織り交ぜてリードし、最後は身体を縮めておいて、パワーを貯めた左ボディアッパーで倒す。
詰めに行ったときも的確で、伸びる右アッパーのヒットは見事なものでした。

減量が苦しくなってくる頃合いではあるでしょうが、あの細身の身体が強靱になっていていて、少なくとも若手対決のレベルでは、非常に安定して見えました。
元々、前の手のパンチが強いな、とデビュー当時から見えましたが、右リードもよく出るし、パンチが無いと思っていたら、時折強打の狙いどころも考えている。
前田稔輝とはまた趣の違った期待を向けたくなる、技巧のサウスポーです。

グリーンツダ本石会長は、下町と前田、ふたりの若き「玉」と共に、これから、ボクシング人としての充実期を迎えることになるのかもしれません。
それは様々な試練に挑む日々であり、しかし後に振り返れば、かけがえのない、豊かな時間の流れになるのかもしれない、とも。


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矢田良太は、藤井拓也を4回、右一発でダウンさせ、追撃したところでゴング。
藤井、ダウンの際に右足を捻って負傷。
インターバルの間にセコンドが右足にテープを巻くなど、応急処置を試みたものの、レフェリーとコミッション本部席の安河内剛氏により、藤井の試合続行は不可能と判断され、矢田のTKO勝ち。
藤井は結局、地力で歩けず、最後は担架で退場することになりました。

矢田の闘いぶりに関しては、無闇に振り回すことをせず、しっかり見ていた、と評するべきなのかどうか、ちょっと迷うところでした。
しかし、いざ打っていけば、正確に当てて倒しているのですから、まずは前向きに見るべきなのでしょうね。


藤井は強打の矢田に対し、変則的なリズムを、動きの都度に一から刻む繰り返し。
パワー、スタミナに秀でるが、打たれると脆いところもある矢田に対し、とにかく当てて、ペースを乱して、また当てて、という狙いでしたが、やはり普通より労力を使う闘い方は大変で、一発を浴びてしまいました。

この手のボクシングで、まともに行っては勝てなさそうな相手を攻略するとなると、高いレベルの話をすれば輪島功一や内藤大助の名前を挙げねばなりません。
藤井は健闘したと思いますが、やはりパワーの差と、思わぬ負傷に泣きました。


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7ヶ月ぶりの観戦は、枚方での有観客興行、観客数制限が行われたものになりました。
今、難波の府立体育館での興行は、いろいろ難しいかもしれません。
数年前から、枚方市の協力を得て、この地で地元出身選手などを中心にした興行を打っていたグリーンツダジムにとっては、そうした地域密着の活動が、この苦境にあって救いになった、ということでしょう。

フルに客入れすれば4千人にも迫ろうかという体育館で、800人強の観客が入った、とのことでしたが、実際客席に座ると、このくらいの客入りの興行は普通にいくらでもある、という感じでした。
あまりこの辺を掘り下げても、良い話が出来るわけではないので省きますが、思った以上に良い感じ、でした。
今後、状況の変化にもよるでしょうが、また、この会場や、都市部から外れた街での興行があっても良いのではないか、と思います。



ちょっとだけ会場の様子をご紹介。
入口では、消毒と検温が行われました。




場内の様子。
ラウンドガールは、リングの下を一周していました。

写真は、試合の合間に、ロープやコーナーなどを消毒する作業の様子。
色々と大変です。







コメント
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