さうぽんの拳闘見物日記

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拳闘見聞の日々。

右ダイレクト炸裂/「世界」王座防衛/MVP納得/DAZN次回配信、しかし今後は?

2018-11-13 19:35:58 | 関東ボクシング




ということで先週金曜と、日曜早朝に、BoxingRaiseとDAZNでライブ配信あり。
日曜は一週間遅れの録画ながら、G+で東日本新人王の決勝戦も放送されました。
新人王は、さすがにいっぺんには見られず、二日に分けて見ましたが、
例年通り、見所いろいろで楽しく鑑賞しました。簡単に感想を。


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IBFスーパーフライ級、挑戦者決定戦に出た船井龍一は、初のメキシカンとの対戦。
元々ライトフライでも闘っていたという、小柄なビクトル・エマヌエル・オリボは、
小さいながらもきびきび動ける、なかなかの好選手。初回は手数、ヒットでオリボ。

船井、基本は見て立った。左は出ていたし、落ち着いている風ではあるものの、
相手が気持ちよく、好きに動き出したらまずいかな、と思っていたら、
2回、船井が少しずつ出て、ワンツーではなく右ダイレクト一発。
見事に決まってオリボ、ダウン。ダメージ甚大、止めてもいいかと思ったが、
IBFから派遣されたレフェリー、続行させる。追撃、右でオリボ倒れ、早々にストップでした。

正直、オリボの耐久力は、115ポンド世界上位の水準に達していない?とも見えましたが、
動き自体は良く、小さい的を、序盤に捉えた船井のパンチの切れは見事でした。
惜敗した石田匠との雪辱戦などがあれば、それは文句なしですが、ここ最近の「活動実績」を見れば、
国内同級、最高の選手であると見なすに充分、とも言える船井、タイトル挑戦へ前進しました。

ジェルウィン・アンカハスには、WBC王者シーサケットとの統一戦という動きもあるようで、
難しい部分もあるかもですが、何とか、挑戦試合が実現してほしい、と思います。


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アルファベット要らずの、世界クルーザー級チャンピオン(すっきりしてて、書いてて気持ちが良い)、
オレクサンドル・ウシクは、ヘビー級進出かと思った出戻りの強豪、トニー・ベリューと対戦。
マンチェスターの大会場が大入りの好カードでしたが、ウシクが見事なKOを決めました。

序盤から、右リード出しまくり、こまめに動く足捌きはいつも通りのウシクですが、
その動き自体がいつになく、攻め、圧力をかける形で生かされている。
ベリューは早々から押され気味、斜に構え、というのを通り越し、半ば背中見せるような姿勢もしばしば。

序盤はそれでも拮抗していましたが、徐々にウシクが攻め込み、7回は左ヒット、追撃。
8回も立て続けにヒットを重ね、最後は左一発。ベリュー、下段のロープを枕に大の字。痛烈なKOでした。

敵地英国のファンも納得せざるを得ない巧さ、強さ、質の高さを見せつけたウシク、お見事でした。
しかし、すでに全部自分で「掃除」してしまったから仕方ないんですが、クルーザー級ではほぼ、敵無しですね。
WBSSで対戦していない中で、キューバのドルティコスあたりは面白そうですが...。

このクラスは、前の完全統一(当時は三団体)王者であるイベンダー・ホリフィールドの昔から、
クラス最強を証明したらしたで、そのこと自体の価値よりも、ヘビー級進出の成否は如何に?
みたいな話になってしまう不幸がついて回るのですが、ウシクもそうなってしまうのでしょうか。
今回の試合ぶりが見事だっただけに、色々複雑な気持ちでもあります。はてさて。


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さて、東日本新人王決勝戦ですが、結果と内容はこちらで詳しく。
各階級のエントリー表までついた記事、いいですね。親切設計、です(^^)

目についたところ、ですが、ミニマム級の判定は正直、微妙な印象。
黄緑アタマの岡田真虎が競り勝ったかな、とTVでは見えましたが...。

フライ級の荒川竜平は、一度敗れているという太田憲人との再戦で、見事なKO勝ち。
新人ボクサーが、同じ年のうちに、負けた相手に雪辱というのは、そうそうないことでしょうね。

スーパーバンタムの判定も、これはちょっと...という印象。
三尾谷昂希の防御は、攻撃を伴っていないのがほとんどで、
小川将太の攻勢が評価されるべきと見えたのですが。

フェザー級、峯田光は、MVP納得の強打ぶりでした。
踏み込みが深く、鋭い。故に、小さい振りで、パワーをかけた打ち方が出来る。
追撃もスイッチして左、戻して右という攻撃を、正確に当てていました。
もちろん、全体像が見えたわけではないですが、順調に伸びたら、楽しみな素材かと。

スーパーライトはエントリーがふたりだけ、初戦が即、決勝戦ということでしたが、
強打のサウスポー遠藤健太と、柔軟な動きとセンスが光る星大翔、
対象的な両者が持ち味を出し合ってドロー、遠藤勝者扱い。試合としては一番、面白かった。
星はそこそこ目で外せるだけに、足がついてこないところを打たれたのが痛かったか。

ウェルターは長身の辻本純兵が、西川宏次郎を初回、長いワンツーで、
2回は引き込んでのショートカウンターで倒し、KO勝ち。
辻本、懐を取られたらどうかわかりませんが、その前に倒した。鮮やかでした。



総じて、レベルは例年と比べても、まずまずと見ましたが、
ちょっと軽量級を中心に、距離が近い展開で揉み合いが多いかなという印象も。
ヒット&カバーをやろうという意志が乏しく、安易にクリンチしてしまう傾向は、
今年に限らず、新人王戦に限らず、年々目についていますが、
こればかりは世界的に、そういう選手が上位を占めている影響なんでしょうかね。
仕方ないと思う反面、寂しくも思うところです。


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さて、DAZN、次の日曜日もライブ配信の予定が出ていました。
18日、午前11時より、とのことです。
また、消えたり戻ったりがあるかもしれませんが、もうその辺はスルーします...(^^;)

米国はカンザスでの試合、WBAヘビー級王座決定戦、とあります。
日曜のウシク戦配信の際も、CMが流れていましたが、巨漢ランカーのジャレル・ミラーと、
ルーマニアのボグダン・ディヌの対戦、とのこと。

これはいわゆる「五つ目」というか、WBAお得意の「正規王座」決定戦、てことなんでしょうかね。
この辺の話は、いろいろ浮かんでは消え、の繰り返しで、正直よくわかりません。
ミラーは注目の選手ですから、まあ見るぶんには良いですが。

しかしそれよりも、DAZN USAで配信される試合を、どの程度、そのまま日本でもやってくれるものか、
例えば来月のカネロ、フィールディング戦なんか、果たしてどうなるか、気になるところです。
まあ、このカード自体は、どうでも見たいというわけではないですが(どないやねん)、
やっぱり、お金払って加入している以上(笑)日本だからやらない、事情ありまして、なんていう話に、
耳を貸したくはありませんし。
今のところ、アンソニー・ジョシュアの試合は、外さずに配信してくれてますが、
今後、その辺がどうなるものか、注視していきたいと思っております。



コメント (2)
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