さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

少しずつ及ばず/転級賛成/二度あることは/拓かれた道/筋より商売

2016-02-07 11:19:04 | 話題あれこれ


ということで会場観戦こそまだですが、今年もあれこれ試合を見る機会が増えてきました。
あれこれ感想を。


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ネットで映像を見ることが出来ました、ダウド・ヨルダンvs加藤善孝
日本上位のライト級と、インドネシアの実力者、なかなかの好カードでした。

加藤、序盤は良かったかもですが、徐々にパンチの精度、威力の差が積み重なっていく印象。
大差があって一方的に打ち込まれているというのではないが、ラウンド毎に少しずつ差が出る。
ざっくりいうと毎回、六分四分くらいの差で失点していく、という風でした。

あと、やはり敵地ということもあってか、普段よりもやや力み、急く感じも。
いいの入っても次に間が空き、そこを打てるヨルダンの力量もあってのことでしょうが、
悪くないけどこれじゃ勝てない、という展開に終始しました。
最後は自らのバッティングで相手が負傷。これは彼の悪癖です。結果、試合が打ち切られ、負傷判定負け。
そんな大層な出血にも見えませんでしたが、これも普段と違い、都合良く話が回るわけもなし。


終わってみて、これこそ後付けの理屈ですが、原田門戸に敗れ、再起即WBOランカーとの対戦、
こういう手強い相手との試合は、勝ち続けているうちに、敢えてやっておくべきではないか、
という気もしました。やはり勝負の世界、時の勢いというものが及ぼす影響もありましょうし。

一定の力量は示した加藤、試合の終わり方には無念そうな表情でした。今後は如何に。


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昨夜はG+にて観戦、岩佐亮佑再起第二戦。
相手は元バンタム級のWBC二桁ランカーだったサウスポーの強打、デニス・トゥビエロン。

124ポンド、スーパーバンタム+2ポンドの契約ウェイトでしたが、それでも痩身の印象が変わらない
岩佐のコンディションはなかなか良く、距離構築のための手を自在に出せている。
トゥビエロンも果敢に反撃はしたがかなわず打ち込まれ、最後は左ボディへの切るようなパンチで立てず。
振りが小さくて見えにくいパンチがまともにレバーに入っていて、堪えようもなかったことでしょう。

試合全般を通じて、岩佐が自分の思うように動けているように見え、これは何より、という感じでした。
上のクラスで通じるパンチの切れ、威力や、それを生む身体の出来はまだこれからかな、とも思いましたが。

岩佐が自らの体格を生かした技巧派として、さまざまに質を高めていく過程を見ていきたいものです。
西岡利晃やセルヒオ・マルチネスのような大器晩成となるか。大いに期待します。


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久々にボクシング界復帰?の片岡鶴太郎氏登場
TBS有力ボクサーとこの人のコンビは、過去二度にわたる成功例があります。

鬼塚勝也の王座奪取の際に放った「オニ、ばんざーい!」の掛け声には、
さすがに心が渇きましたが、鬼塚のキャリア全般に渡る、スポークスマンとしての働きぶりは
当時の新規ファン層の開拓に大きな貢献があったと思います。
畑山隆則のときも、多少関わりに違いがあったにせよ、同様の効果はあったことかと。

今回は和氣慎吾につくそうですが、賛否や好悪あるにせよ、二度あることは三度ある、となれば幸いです。
それが既存の強豪王者への挑戦・撃破によるものなら、なお良いですが...。


そういえばこの人、私が知る限りですが、亀田兄弟の売り出しには指一本触れることすらなかったですね。
あの連中、芸能方面に強いバックがいるのか、かなり「売れ」ている人達と、悉く絡んでいたもんですが。

辰吉・鬼塚時代のムーブメントが世を席巻した頃、この人がボクシングについて発信した様々な言葉は、
なかなかの熱量を秘めたものだった記憶があります。
そこに目を付けて担ぎ出そうと安易に考える者がいても不思議はなかったと思いますが、
そこはご本人の見識だったんでしょうかね。


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小原佳太、IBF王座挑戦へ

ライト級より上のクラスで、アメリカのリングでランカーと闘い、こういう機会を勝ち取った。
この時点で諸手を挙げて称えられるべき話です。
カスティーヨとの再戦が立ち消えになったのは残念ですが。
ホールでやるなら行ってやろうと、また馬鹿を目論んでいたんですが(笑)

しかし王者エデュアルド・トロヤノフスキーの動向は如何なものなんでしょうかね。
ロシアでは一定の興行価値がある選手なんでしょうか。
米大陸で「売れ」ている選手でもないなら、日本に呼びたいところでしょうが...果てさて。


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この155ポンド級に関しては、桂文枝の声で「ど、どういうこっちゃ」と言いたい感じですね。

それにしても、興行価値やらTVの売り上げやら、噛み砕いていうと「みんなが見たいんやから、ええがな」
という、商売の側面が何よりも優先される、あちらのビジネス展開は、どこまでも果てしないものですね。
そういうものの極限に到達したのがメイウェザーで、彼が去ったのち、逆の揺り戻しがあるだろう、
その旗頭のひとりがカネロ・アルバレスなのだと思っていたら、ひどい見当違いだったようです。


昔、キックボクシングで「ジュニアライトヘビー級」ってクラスがありまして。今もあるのかな?
いったい何のこっちゃ、と思った記憶があります。スーパーミドルに相当するんですかね。
こちらは155だから、スーパージュニアミドル級、とでもしますか。意味わからんですが。

しかしこれ、結局WBCが認定しなきゃ済む話ですよね。
剥奪して、空位決定戦をやるか、ゴロフキンを正規王者に認定するのが筋です。
と、書く先から諦念が沸き上がってきたりするわけですが...お互い、商売やがな、ってことでしょうね。嗚呼。

コメント (3)
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