さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

強い構えで距離を生かす、井岡一翔の堅陣崩れず 南米の技巧派レベコに競り勝つ

2015-04-22 22:54:13 | 井岡一翔



今日はテレビ観戦でした。簡単に感想。


ルイス・コンセプションが上のクラスに去った今、メキシコより「下」の南米大陸において、
112ポンド級最高の実績を持つファン・カルロス・レベコと、
アジアでアムナット・ルエンロエン、ジュンリエル・カシメロに次ぐ三番手の井岡一翔の一戦は、
僅差で井岡の勝利となりました。


昨年のアムナット戦では、自分より身長、リーチに恵まれた相手の構築する距離を克服出来ず、
その僅かな不足がラウンド毎の失点となって敗れた井岡でしたが、今回は自分の方がやや大柄で、
僅かに距離の長さでも勝っていました。

その利点を最大限に生かし、レベコのリーチの僅か外に立ち、堅いガードで相手を威圧し、
ロングのジャブ、ボディブローなどを決めていく。
レベコは僅かながらも確かに構築された距離の差のぶんだけ、攻撃の頻度や威力が落ちる展開の中、
それでも懸命に攻め立てましたが、終わってみれば小差で及ばず、という印象でした。

微妙な回もありましたが、さうぽん採点は115-113、井岡でした。
ドローまでならあるかな、という感じもしましたが、逆は無いなという印象でもあり、
まずは小差ながらも、クリアに勝ったと見て良いかな、と。


これで井岡一翔の、フライ級コンテンダーとしての評価は、これまでより一段アップしたと言えるでしょう。
力みを排除した、小さい振りのパンチを中心に、手応えを欲しがらずにヒットを重ねたこと、
距離の維持にこだわり、レベコが持つ力と技がフルに発揮される展開をかなう限り封じたことなど、
よく練られた闘い方はさすが井岡一翔と言えるもので、フライ級転向4戦目にして、ようやくこのクラスでも
世界上位に相応しい自分の闘い方を見つけたな、と思えるものでした。


ただ、今回の試合ぶりを見て、やはり一度敗れたアムナット攻略は難しいかな、と感じたのも事実です。
ほんの僅かであっても、距離の長さで優位に立つ時には、今日の闘い方は有効でしょうが、
自らが距離を克服せねばならない展開の場合、それを実現する踏み込みの速さ、そして攻めの力があるかどうかは、
今後の試合で確認せねばならないところでしょうね。


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今日はTV観戦だったので、当然実況解説も聞きながら見ていたわけですが、
まああんなものをいちいち聞き取ってしまうこっちが悪いんでしょうけど、本当に酷いものですね。
途中から音消して見ました。真面目な話、副音声で場内音声のみの放送をしてくれ、と思うほどです。



高山についてはまた後日。えらい試合してましたね...。


コメント (12)
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