さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

はまり過ぎると後が大変・西日本新人王決勝戦観戦記

2011-09-12 20:25:24 | 新人王戦
昨日は西日本新人王決勝戦を観戦してきました。
新大阪のメルパルクホールという劇場ホールでの開催でしたが
場内なかなかの盛況でありました。

以下、せっかく見てきたんですから、あくまでざっと、大まかにではありますが
各階級について雑感というか感想を(戦績はこの試合前のものです)。


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ミニマム級 山本裕貴(江見) 8戦3勝(1KO)5敗
      油田京士(エディタウンゼント) 5戦4勝(2KO)1敗

山本の2-1判定勝ち。
戦績見ると油田有利かと思ったのですがサウスポー山本が強引な先制攻撃を仕掛け押し切る。
果敢なボディ攻撃と同時にバッティングもかなりあり。
油田は左フックを好打。このパンチはもっと打てばさらに当たった感じもしたが、追撃が甘かった。

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ライトフライ級 沖田英志(JM加古川) 7戦5勝(1KO)2敗
        森仁志(真正) 7戦3勝3敗1分

沖田の3-0判定勝ち。
3R沖田の右→左の返しで森がダウン。
終始ビジーファイトが続いたが、互いに緩急がなかったのが残念。

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フライ級 井上英之(ワイルドビート) 10戦5勝5敗
     岡成紀(明石) 4戦4勝(2KO)

岡の2-1判定勝ち。
サウスポー同士。岡ゆったり構えてフリッカー気味の右ジャブ。
中盤から両者ヒットの応酬。僅差ながら岡の勝利。

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スーパーフライ級 小林健太郎(六島) 5戦5勝(2KO)
         中村竜太(高砂) 9戦5勝(3KO)1敗3分

小林3-0判定勝ち。小林は技能賞受賞。
サウスポーの技巧派小林が、速い左から右の返しを再三当てる。
長身の中村は3Rからボディ攻撃を端緒に猛反撃。小林パンチで瞼をカット。
打ち合いに持ち込みかけた中村だったが4Rから小林が足を使い、打ち合いでも勝つ。

両者共に高い技術、闘志を見せ、西脇vs岩崎戦(SFe級)と並ぶ好試合でした。
小林は思い切り良い例えをすると、ちょっとイバン・カルデロンぽい感じ(笑)。
左と足が速く防御の良い好選手ですが、本家と違って右リードが足りない。
本家と同じなのはパワー不足なところ(^^;)
とはいえ技術がしっかりとあって、見ていて楽しい。
こういう選手、個人的には好きです。今後さらに期待です。

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バンタム級 定道渉(姫路木下) 4戦2勝(2KO)2敗
      金裕範(森岡) 6戦6勝(3KO)

金の3-0判定勝ち。
1Rロープ際で長身サウスポー金の左が決まり定道ダウン。
その後も金が打ち合いでもまさって判定勝ち。この選手もけっこ強いなあという感じ。

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スーパーバンタム級 立川秀和(奈良) 3戦3勝(3KO)
          石川慎祐(ハラダ) 8戦5勝(2KO)3敗

石川3-0判定勝ち。
低い姿勢で攻める石川がボディ攻撃を中心に攻めきって勝利。
立川は全KOの強打不発。

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フェザー級 京口竜人(大阪帝拳) 4戦4勝(3KO)
      杉田聖(奈良) 5戦5勝(3KO)

京口の2RKO勝ち。京口はMVP受賞。
立ち上がりから京口のスピード、防御勘が目を引く。
若干、辰吉風に前傾気味ながらガードは高め。速い右が二度決まり
杉田バランスを崩す。判定はスリップだったが、ダウンに近いダメージあり。
2R、またも速い右がまた決まり、今度は杉田ダウン。
再開後連打で追い立て左のダブルで二度目のダウン、KO。

噂は聞いていた強打の京口、辰吉二世とはやや大げさかもしれませんが、
こと新人王レベルでは群を抜いたセンスと強打に見えました。
攻撃的なボクサーファイターで、よける勘も良いように思います。
今後注目されそうで、攻撃に気が行きすぎる可能性はありますが、
うまくバランスをとった指導があれば、将来大成する可能性ありと見ました。
今後のトーナメントの過程を追いかけたいと思わせる、楽しみな選手です(^^)

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スーパーフェザー級 西脇一歩(六島) 4戦4勝(4KO)
          岩崎雄宇(SFマキ) 5戦5勝(2KO)

西脇の3-0判定勝ち。
長身の強打者同士の対戦。1R西脇が左でダウンを奪う。
2Rも西脇が左フックを決めてぐらつかせ、ボディ、アッパーを打ちまくるが
岩崎が猛反撃。ワンツーを決め激しい打ち合いに。
4R岩崎が右クロスからボディを決め優勢。
最終5Rは両者ボディ打ちにアッパーの応酬。

西脇は初の判定勝ち。スケールの大きいボクシングを見せたが倒せず。
これは何故かというと、まず相手が強かったから、と言うことですね。
岩崎の健闘に拍手です。
西脇は全体的にもっと厳しく突き放し、好機にはきちっと追撃せねばならない、
これからは一発で終わる試合ばかりじゃないということを
強敵相手に教わった試合だったと思います。この苦戦を今後に生かしてほしいですね。

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ライト級 堀井翔(グリーンツダ) 8戦5勝2敗1分
     村田和也(千里馬神戸) 5戦4勝(1KO)1敗

堀井2RTKO勝ち。
小柄な堀井が長身の村田に右クロスを決め1Rからダウンを奪う。
同じパンチが2Rにも決まり二度目のダウン。再開後、千里馬コーナータオル投入。
あっさり決まった試合でした。

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スーパーライト級 須田繁哉(奈良) 5戦2勝(1KO)3敗
         小川浩一(ハラダ) 5戦3勝(2KO)1敗1分

小川の1RKO勝ち。小川は敢闘賞。
1R小川の右アッパーがサウスポー須田を捉えダウン。二度目も同じパンチか。
これまた早い決着でした。

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ウェルター級 米尾達哉(奈良) 1戦1勝
       美柑英男(仲里ATSUMI) 3戦1勝1敗1分

米尾の3-0判定勝ち。
決勝戦というにはちょっとさみしい戦績同士の試合でしたが、米尾が勝利。

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ミドル級 田中博人(真正) 1戦1敗
     大石豊(風間) 7戦5勝(3KO)2敗

大石の2RTKO勝ち。
これまた、というか、無茶な話もあるもんやなぁという組み合わせ。
ところが実際始まってみると田中が健闘。右クロスを端緒に、大柄な大石に打ちかかり、
連打で後退させる場面も。
しかし大石がパワーの差を見せて反撃、右でぐらつかせ、2Rに連打で捉えてTKO勝ち。

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ヘビー級 タカシラサカ(BMB) 6戦3勝(2KO)3敗
     樋高リオ(仲里ATSUMI) 5戦5勝(5KO)

樋高2RTKO勝ち。
このカードは再戦で、樋高の日本デビュー戦で対戦、樋高のKO勝ちでした。
1Rシラサカが懸命に攻めるも、樋高の連打から右でダウンを奪われ、2R右クロスから
また連打されるところでTKO。樋高がシラサカを返り討ちにしました。

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ざっと振り返って、全体としては例年くらいか、やや上かな?というレベルに見えました。
もちろん階級によって選手層が薄いところもありましたが。
新人王トーナメントというのは、やはり早くから追いかけて見れば見るほど
ボクシングファンにとり、楽しく、思い入れも出来るイベントです。
逆に言えば、あまり熱を入れすぎると観戦が忙しくなって大変だったりもしますが(^^;)

今後、全日本までどの程度進めるか、勝てるかという見込みはわかりませんが、
この日見た限りでは、スーパーフライ級小林、フェザー級京口、スーパーフェザー級西脇が
トップ3というところでしょうか。
こればかりはそれこそ相手を選べない闘いですから、相手次第運次第ですが、
彼らなら全日本でも勝って不思議はない選手だと言っていいと思います。


今年は西日本新人王が中部や西部へ遠征しなくていい年で、
次の新人王西軍代表決定戦は同じ会場で開催、10月29日に行われます。
これもまた見に行こうと思っております。
ここでまた「これは」と思ってしまうと、さあ年末どうするか、という話なんですが、
それはまた別の話ですので、今回はこれまでと...(^^ゞ

コメント (2)
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