さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

何を書いても陳腐に思えますが

2010-11-14 23:41:55 | マニー・パッキャオ
過去に類例を見出すのが難しい、歴史的、伝説的ボクサーとなって久しいマニー・パッキャオ、
本日もまた、脅威の栄光の歴史を刻みました。

もう、正直何か書けと言われても難しいです。彼の偉大さを言葉にしようにも、
実際に彼がやっていることの凄さの前に、何もかもが陳腐に思えて仕方がないです。
とはいえ、何も書かないでは済まないので、頑張って書いてみますが...(^^;)


初回3分間、ほとんどサイドステップなしの速い連打だけで先制。
2回からは打っては回り、カウンターを決め、スピードで圧倒。
4回、左のレバーブローでダメージを与え、5回にはストップ勝ちを本気で期待させる優勢を確定させる。
6回、逆にボディを打たれ腰を落とすも乗り切り、その後はわざと相手の手数を引き出すかのような動きさえ見せ、
その都度、強烈な反撃を加えて終始試合を支配。終盤にはレフェリーにストップしないのかと目線を送る場面もあり、
そして試合終了。終わってみれば大差の3-0判定勝利。ジャッジの中にはフルマーク採点もありました。

ティファナの竜巻、アントニオ・マルガリートは強打を決めるタイミングをことごとく外され、
速い連打でガードの中央に切り込まれ、アウトサイドからはレバーブローを決められ、
ボディブローの好打も追撃かなわず、たまに、意図的に棒立ちになるパッキャオの誘いどおりに攻めては
リズムが落ちたところを反撃され...本当に、見ていて気の毒になるほど、厳しい試合内容の果てに敗れました。
パッキャオの速さ、強さ、巧さ、冷静さが完璧な戦術によって御されたボクシングにより、
パッキャオは自らの伝説に、新たな1ページを書き加えることとなりました。


...実際、ロベルト・デュランでさえ、あれだけの体格差のある試合で、相手を圧倒して
勝つことなど出来なかったでしょう。ヘンリー・アームストロングしかり。
シュガー・レイ・ロビンソンがライトヘビー級に挑んだ一戦は、王者ジョーイ・マキシムを
体格で劣るロビンソンが圧倒したことが驚異的に語られますが、結果は不運もあるとはいえ敗北です。

我々は今、あまたの伝説的に語られるリング・グレートと並ぶ、或いは上回る「生ける伝説」を
彼が闘う度に見ているわけです。
こういう選手の試合をライブでつぶさに見られる、良い時代になったものですね(^^)


しかし、キャッチウェイトの件は賛成できないにしても、ウェルター級リミットを大幅に下回る体重で、
あの大柄なマルガリートに完勝してしまうパッキャオは、今後、一体誰と闘えば良いんでしょうかね。
フロイド・メイウェザーは、おそらく誰かとの試合でパッキャオが明白な弱みを見せたり、
深いダメージを負ったりしない限り、なんやかや言うて対戦には応じまい、という見方があるそうで、
私も内心、多分そうやろなー、と思っています。また、それを責めるのもちょっと酷かいな、とさえ...。

とはいえ、なまじパワーや体格で上、というのはかえって不利なんやないのか、とさえ思える
パッキャオの機動力に優れたボクシングと渡り合うには、やはり体格面であまり差がなく、
その上でボクシング自体のグレードでパッキャオと伍するボクサーでないといけない、と考えるに、
やはり今のところ、それはライト級以下におけるファン・マヌエル・マルケスか、
ウェルターならフロイド・メイウェザーくらいしか思い当たる選手がいません。
さらに上を見て、スーパーシックスの連中や、クリチコ兄弟とやらすわけにもいかんでしょうし...(^^;)





コメント (5)
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