さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

ノニト・ドネア脅威の「合わせ」

2009-07-01 00:43:43 | 海外ボクシング
月曜日のエキサイトマッチはあれこれ盛りだくさんでしたので、
毎度のとおり、とりとめもなく。



ホルヘ・リナレス、またメキシカンをノックアウトして、スーパーフェザー級王座初防衛なりました。
二階級に渡って世界戦4試合を闘い4勝、全部KO勝ちですから、さすがというところでしょう。

しかし、ここのところ、ちょっと停滞気味という印象があります。
ことに減量苦からスーパーフェザー級に上げ、WBAタイトルを下位ランカーと決定戦やって獲り、
初防衛戦がなかなか行われずに、やっとと思ったら相手がこれかぁ...と、ちょっとがっかりでした。

ホサファト・ペレス、サウスポーの右ガードを最初から下げて目で外し...きれず、
相手が来たら左を合わせ...ようとしたけど当たらず。
悪いですけど、もろ二線級、ローカルボクサー丸出しの、出来の悪いボクシングでした。

で、その相手に、自分から積極的に仕掛けて崩すのではなく、ジャブを突いて様子を見る、
慎重といえば聞こえはいいけど、待ちのボクシングに終始しました。
会場の蒸し暑さが酷かったようで、抑えて闘ったというコメントを聞いて、なるほどとは思いましたが、
それでもあの相手にあんな試合してていいのかなぁと思います。

どうもここのところ、負傷とか、興行の事情などで試合のペースが落ちていますし、
対戦相手、マッチメイクも、WBA-帝拳ラインの縄張りの中での、小さい話に収まってしまっています。
こんなことでは、パッキャオやマルケスのようなスーパースターには一向に近づけずに、
いかにも、という感じの「日本のジム所属の外国人選手」でお終いになってしまいそうです。
そんなレベルの選手じゃないと思うし、そんなことになってほしくもないんですが。


下田昭文は、海外での試合で、それこそ先の西岡利晃ばりの左でKO勝ちでした。
本人は海外での試合経験に満足していたようですし、そういう見解もありましょうが、
相手があまりにも弱すぎて、正直にいって事故が心配なくらいでした。



ノニト・ドネアは、一階級上の強豪ラウル・マルチネスを寄せ付けずに4回TKO勝ちでした。
この試合については、すでにyoutubeで見ていました(最近、けっこう鮮明な映像が見られます)。
しかし改めてTV画面で見ると、ドネアの「合わせ」の速さ、鋭さに目を見張ります。
特に初回早々、マルチネスが鋭い踏み込みで懐取ったかと思った瞬間に合わせた、側頭部への右フック一発。
あのヒット以降、試合は完全なワンサイド、ドネアのクッキングタイムと化しました。

これは長谷川穂積にも通底しますが、相手が来る展開で、相手の急所に、リードパンチの探りもなしに
正確にナックルを打ち込む「合わせ」の巧さは、常識外れのレベルにありますね。
自分から出て相手を崩すような試合展開を好まないのか、そのあたりがちょっと気にはなりますが、
今のところ、あの「合わせ」だけで、充分過ぎるほど相手に脅威を与えています。

マルチネスはスーパーフライ級での試合映像を2試合ほど見ましたが、巧さと強打を兼ね備えた強豪で、
それが下のクラスで、ろくに近寄れない、それこそほとんど触りも出来ない、という負け方でした。
ノニト・ドネア、改めて恐るべし、です。ていうか、はっきり言ってファンです、私(^^)

今後はスーパーフライ級に上げて強敵との対戦を求めるのでしょうが、なんかプロモーターとの関係で
ちょっとややこしい話も抱えているとかで、その辺が心配ですね。


ハワイアン・パンチ復活のブライアン・ビロリア、ウリセス・ソリスを見事なノックアウトでした。
こちらもyoutubeですでに見ていましたが、最後の、相手をこれ以上は無理、という
ぎりぎりのところまで引きつけて決めた右カウンターは凄かったですね。
あの高橋直人が、今里光男との初戦で、最初に今里をダウンさせた右を思い出しました(^^)

このビロリアが復活してくると、軽量級も賑やかになってくることでしょうね。

コメント
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