世界最速のフィスカー

米国のフィスカーオートモーティブ社は、『Karma』（カルマ）のPR映像を制作。動画共有サイトで公開している。

カルマは、1月のデトロイトモーターショーで発表されたプラグインハイブリッドの4ドアスポーツカー。ハイブリッドシステムは「Qドライブ」と呼ばれ、2個のモーター（403ps）を搭載し、約80kmをモーターだけで走行できる。2次電池は蓄電容量22.6kwhのリチウムイオンバッテリーで、家庭用コンセントから充電可能だ。

カルマは充電専用のエンジンを搭載。バッテリー残量が少なくなると、GM製の「エコテック」直噴2.0リットル直4ターボ（260ps）が始動。ジェネレーターを回し、モーターに電源を供給するとともに、リチウムイオンバッテリーを充電する。ルーフに装備するソーラーパネルからも充電は行われる。

外観はロングノーズや大胆に抑揚を利かせたボディラインが特徴。ボディサイズは全長4970×全幅1984×全高1310mmで、長くワイドながら背の低いプロポーションだ。アルミスペースフレームの上にアルミ複合素材で作られたボディを載せて軽量に仕上げられ、0-96km/h加速5.8秒、最高速度200km/hのパフォーマンスを実現している。

Karmaの生産はフィンランドのValmet社に委託。価格は8万7900ドル（約860万円）で、米国や欧州で販売されるが、すでに2010年生産分までが予約で埋まっているという。

プラグインハイブリッドの4ドアスポーツという新ジャンルを開拓したカルマのPR映像は、動画共有サイトで見ることができる。

世界の不況

ついに昨秋安値を更新
　世界の株式市場はついに昨秋の大パニック後につけた安値を更新してしまいました。アジアや中南米などの新興国市場ではまだ昨秋の水準よりも下げてはいないものの、先進国の主要市場はほぼ例外なく更新しています。
　日本株にいたってはTOPIXが2003年につけたバブル崩壊後の安値を更新しました。率直に言って八方塞（はっぽうふさがり）の状況です。

世界経済の底はまったく見えず
　昨秋からの動きを振り返ると、株式市場はリーマン・ブラザーズ破綻によるパニック的な下げの後、各国の相次ぐ金融システム救済策、政府や中央銀行によるリスク資産買取、米FRBの量的緩和実施示唆といった一連の政策対応が好感され、1月前半までは回復が続いていました。しかしながらその後はジリ貧となり、ついに安値を多くの国で更新するに至っています。

　その最大の理由は、実体経済が予想をはるかに上回る規模で悪化していることだと思われます。例えば1月下旬にIMFが今年と来年の世界経済成長率見通しを発表しましたが、その当時は日本の今年の成長率はマイナス2.6%との予測でした。当時はそれでもかなり厳しい数字と感じましたが、その後の1月、2月の経済状況を見ると、どうも今年は6～7%のマイナス成長という通常では考えられないような状況まで悪化する可能性が極めて高くなっています。

　このようなさらなる「下方修正」はほぼすべての国で確実視されており、これが株式市場の最大の下げ要因となっています。

政策対応が小さすぎ、遅すぎた
　市場参加者は実体経済が想像していたよりもはるかに悪化している原因について、政策対応がなされているものの、その規模もスピードも不十分であることが主因である可能性が高いと見始めています。

　資本注入等の対応が比較的早く、政策金利も10月から2月までの4ヶ月間で5%から1%まで4%もの引き下げを行った英国でも、今年の成長率は日本と同様に6%程度のマイナスとなる可能性が高まっています。銀行の体力が非常に弱っており、この程度の対策では積極的にお金を貸せる状況にならないため、お金の流れが詰まった状況になってしまっているからです。この英国ですらそうした状況ですから、資本注入や資産買取策の実行遅れが指摘されている米国や、金融緩和すら不十分な欧州はこれからより深刻な状況となる可能性も囁かれています。

　とくに米国ではオバマ政権に以降後、速やかに対策が実行されるとの期待が強かったこともあって、失望感が強まっています。そうこうしているうちに失業率は予想を上回る急上昇、消費は急落、金融機関の損失も急拡大と、状況が日々悪化しているという感じです。

ユーロ危機の可能性も
　欧州はさらに悪く、もともとECB（欧州中央銀行）が昨年の7月に「利上げ」を行うという「暴挙」から政策の方向性を修正するところから始まっているため、対応は非常に遅れています。とくにひどいのが米国以上の不動産ブームが起きていたアイルランド、リゾート投資バブルが完全に崩壊したスペイン、そして中東欧諸国での貸し出しを積極的に行っていたオーストリアです。

　アイルランドでは3大銀行の一角が破綻し完全に国有化されましたが、その途端に不正融資等の様々なスキャンダルが出ています。政府は昨秋いち早く「預金の完全保護」（日本のペイオフは1,000万円までですが、アイルランドはたとえ1,000億円の預金があっても来年の9月まででしたら全額保護です）という前代未聞ともいえる強力な安定化策をとったのですが、アイルランドはユーロに参加している国であり自国の都合のみで通貨を発行できないため、本当に政府が預金を保護できるのかどうかといリスクが高まっています。

　仮にこれをできない場合は、ユーロからの離脱や、預金保護の撤回といったかたちで、世界の金融システムをいっそう不安定化させてしまうことが確実です。アイルランド人口が400万人足らずの小国ですが、英国人を中心に外国人の預金がかなり多いことで知られています。

ボクシング世界戦

　前ＷＢＡ世界フライ級王者坂田健史（２９＝協栄）が、６月１４日に東京・後楽園ホールでＷＢＯアジア・パシフィック同級王者の全鎮万（韓国）と、再起戦を行うことが、１８日までに決まった。減量が厳しいため、１階級上のスーパーフライ級での契約体重になる。金平桂一郎会長は今後についてフライ級にとどまる可能性も残しつつも、４月のＷＢＡ世界スーパーフライ級王者名城信男（六島）－冨山浩之介（ワタナベ）の勝者への挑戦も希望。「年内に２階級、狙いますよ。名城と冨山の勝者とやりたい気持ちが７割。坂田も『（階級には）こだわりはない』と言っている」と話した。

サッカー日本代表

JFA（日本サッカー協会）は19日、2010年Ｗ杯アジア最終予選・第５戦のバーレーン戦（28日／埼玉・埼玉スタジアム）に臨む代表メンバー24人を発表した。

　海外クラブ所属選手では、MF中村俊輔、松井大輔、長谷部誠、FW大久保嘉人の４名が選出。このほか、GK楢崎正剛、DF田中マルクス闘莉王、MF遠藤保仁、金崎夢生、FW玉田圭司、矢野貴章らがメンバー入りした一方、GK川口能活（磐田）、MF稲本潤一（フランクフルト／ドイツ）は選外となった。

　なお、2010年Ｗ杯アジア最終予選は10チームが２組に分かれて行なわれ、グループ中２位以内で本大会への出場権を獲得。グループ３位チーム同士はプレーオフを戦い、これに勝てば、本大会出場権をかけてオセアニア地区１位を決めているニュージーランドとの大陸間プレーオフに臨む。

　日本は同予選のグループＡに所属し、現在４試合を終えて勝ち点８の２位。３勝１分けの同10で首位に立つオーストラリアに、日本、バーレーン（同４）、カタール（同４）、ウズベキスタン（同１）が続いている。

“おじさん発言”が火ダネ…野村×城島、場外戦の波紋

ＷＢＣキューバ戦に快勝後、マリナーズ・城島健司捕手（３２）が、自分のリードを批判した楽天・野村克也監督（７３）を「おじさん」呼ばわりして反撃したが、最年長監督にかみついた城島発言が大きな波紋を広げている。

　一夜明けた１７日、野村監督は「『現役のとき、それほどすごい捕手だったのか』とか言っとるやないか。意味がわかってないよ。４番に打たれたところ（９日の韓国戦で適時打を打たれた場面）だけを言ってるんだ。全体のことは言ってない」と口火を切った。実際、野村監督は、岩隈がフォークで追い込み、直球で三振を奪ったときの配球は「味なことするな」と評価している。

　さらに「俺らの常識では、大先輩に言われたことに対して、受け止めるしかない。先輩から言われるのは当たり前なのに。あのバカは、うぬぼれてるんだよ。言われるうちが華だ。無視、賞賛、非難を知らないんだよ」と続けた。

　言われた方は面白くないだろうが、ふつうの評論で、大事な試合で負けたのだから文句は言えないはず。選手にゴマをするような評論家しかいなかったことで、野村監督だけ目立ってしまったといえる。

　もちろん言い返したことは、マズかった。楽天の三村敏之編成部長（元広島監督）は「若菜（嘉晴氏）の教育が悪かったのかな」とダイエー時代のバッテリーコーチの名前を挙げたほど。城島を育てた１人である横浜・工藤は「事実関係がよくわからないから、何とも言えないな」と明言を避けたものの、余計な一言が、かかわった人まで、ヤリ玉に上がりかねない状況を作ってしまった。

　野村監督はヤクルト時代に、中日と乱闘になり、試合後に当時の星野監督が「あのおっさん」と発言したことに「俺だって目上にそんな口はきかんぞ」と激怒したことがあった。今回は４０歳も年下の城島に「あのおじさん」と呼ばれ、はらわたが煮えくりかえる思いだろう。

　しかも、優勝したのならともかく、キューバに１回勝っただけ。仮にＶ逸となれば、野村監督だけでなく、周囲からも何を言われるかわからない。城島は自分にとんでもないプレッシャーをかけてしまった形だ。

2009年3月18日　16時29分　夕刊フジ