アリの一言 

天皇制、朝鮮半島、沖縄の現実と歴史などから、
  人権・平和・民主主義・生き方を考える。
   

日曜日記210・「8・14」を「記念日」に

2022年08月14日 | 日記・エッセイ・コラム
 かつて天皇明仁(当時、現上皇)は、「忘れてはならない日」として4つの「記念日」を挙げた。現天皇もそれに倣っているという。「6・23」と「8・6」と「8・9」と「8・15」だ。

 いずれも日本(国民)にとって大切な日で「国民とともにある天皇」を示している、とメディアは言う。しかし実はそうではない。この4つの「記念日」には国家(政府)がけっして認めようとしない隠された共通点がある。

 それは、いずれも日本(国民)の「被害」が強調され、その「加害」の意味が隠ぺいされていることだ。

 広島・長崎の被爆はそれを招いた日本の侵略戦争の責任とともに語られることは少ない。「6・23」の「沖縄慰霊の日」も、米軍による被害は告発されるが、日本軍の住民虐殺、沖縄を「捨て石」にした帝国日本の責任は追及されない。「8・15」は「終戦記念日」とされているが、実はそうではない。そこには重大な政治的思惑が隠されている(2020年8月15日のブログ参照)。

 先の戦争にかかわる4つの「記念日」でいずれも日本の加害性が隠ぺいされている。ということは、最大の戦争責任を負うべき天皇裕仁が免罪されているということだ。明仁が「忘れてはならない日」としている本当の意味はここにある(本人がどこまで認識しているかは別として)。

 翻って、「8・14」は何の「記念日」か、と聞かれて答えられる日本人はどれだけいるだろう。

 韓国では「8・14」は「国の記念日」だ。「日本軍「慰安婦」被害者メモリアルデー」。
 1991年8月14日、日本軍「慰安婦」(戦時性奴隷)の被害者だった故・キム・ハクスン(金学順))さんが、その事実を初めて告発した日だ(2018年8月14日のブログ参照)。

 韓国ではキムさんの告発をきっかけに、「日帝下の日本軍慰安婦被害者に対する保護・支援および記念事業などに関する法律」(2017年12月)が成立し、「国の記念日」に指定された(11日付ハンギョレ新聞デジタル日本語版)。

 韓国では今年もこの日を前に、10日(水)から「私たちは今よりもっと強く、歴史の真実に向き合え!被害者の勇気を記憶せよ!」をテーマに、水曜集会はじめさまざまな取り組みが行われている(同上、写真も)。

 歴代天皇が本当に「忘れてならない」のはこの日だ。

 国家は重要な「記念日」に官製の「式典」を行い、その本当の意味を隠ぺい・歪曲する。歴史の修正であり否定だ。明日もまた政府主催の「慰霊式典」が行われる。

 多くの「日本国民」がそれに馴らされ、関心をもつこともなく流されている。知らないということは恐ろしい。知ろうとしないことはもっと恐ろしい。

 ひとごとではない。この年になっても知らないことが多いことに自己嫌悪する。この国で近代の歴史を知ることがいかに難しいか。それにしても勉強不足は否めない。

 「8・14」は日本がポツダム宣言を受諾した日でもある。ほんとうの「敗戦記念日」は今日だ。奇しくも同じ日となった「8・14」を、歴史の大切さ、歴史を学び続ける大切さを胸に刻む「記念日」にしたい。

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