アリの一言 

天皇制、朝鮮半島、沖縄の現実と歴史などから、
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「日韓関係」・青年たちの核心突く「声明」

2019年09月12日 | 安倍政権と日韓関係

     

 先日インターネットに「日韓関係」についての「声明」が拡散されてきました。「誰しもが差別・抑圧されない社会を目指し、日本の戦争責任・戦後補償問題にとりくんでいる20~30代の青年ら(「アジア共同行動関西青年部」)によって提起された」というものです。それがどういう人たち・団体なのか全く知りませんが、一読して賛同署名しました(普段はネットの署名はよほどでないとしないのですが)。素晴らしい「声明」です。

  「韓国への経済制裁の即時撤回ならびに朝鮮半島植民地支配への謝罪と賠償を求める」と題した「声明」は、1、経済制裁は「武器を使わない戦争」・問題の根本はなにか 2、植民地支配の謝罪・賠償の問題は解決済みなのか 3、個人請求権の解釈を覆した安倍政権の欺瞞 4、日韓基本条約の見直しを求める 5、韓国民衆の真の要求とは 6、私たち日本の民衆が要求すべきこと 7、日韓―私たちの関係性・真の隣人とは 8、私たちは要求します――の8つの章からなっています。

 5、6、7から抜粋します。

 <元徴用工、元「慰安婦」をはじめとする韓国の民衆が一貫して求めていることは、植民地支配の事実認定を通じた真実の究明日本政府ならびに植民地支配に協力し、朝鮮半島で非人道的行為を行った日本企業の謝罪と賠償を含む被害回復、すでに亡くなられた被害者に対する追悼と歴史教育を通じた再発防止です。>

 <私たち日本の民衆は、今回の一連の輸出規制やそれに伴う嫌韓助長とも言える政府の対応を批判するだけでは甚だ不十分であり、朝鮮半島の植民地支配に対する誠意ある謝罪と賠償を、被害者である韓国民衆が納得する形で行うことを政府に対して要求しなければなりません
 今回の問題の最大の背景は、日本が朝鮮半島の植民地支配に対して一度たりとも被害者らが納得する形での謝罪と賠償を行ってこなかったことであり、また、韓国民衆が植民地支配からの解放後も、今現在まで日本政府および植民地支配に加担した日本の多くの勢力によって民族の尊厳を踏みにじられ続けたことにあります。>

 <私たちは日韓の関係性を考えるときに、「大切な隣人である」以前に旧宗主国―旧植民地という視点を忘れてはなりません
 朝鮮民族の愛国心・民族主義は、植民地支配で抑圧・支配され、その後も日本から民族としての尊厳を奪われていたことに対する尊厳の回復のためであり、自民族・自国の尊厳の保持のためでもあります。私たち日本の民衆は、旧宗主国の民衆の責任として、彼らの愛国主義を非難すべきではなく、彼らの要求に耳を傾けるべきです。>

  最後の「私たちの要求」で次の6項目を挙げています。

①     韓国に対する輸出規制を即時中止せよ
②     日本は朝鮮植民地支配の不法性を認め、元徴用工・元「慰安婦」をはじめとした被害者に対して誠意ある謝罪と賠償を行え
③     日韓基本条約・請求権協定を見直し、日韓関係を、朝鮮植民地支配への日本の謝罪と賠償にもとづくものへと転換させろ
④     朝鮮民主主義人民共和国への敵視政策をやめろ
⑤     朝鮮民主主義人民共和国との国交正常化に向けて努力せよ
⑥     日本の植民地支配・侵略戦争によって損害と苦痛を与えたすべての民族、地域の被害者らに、誠意ある謝罪と賠償を行え

 最近の「日韓関係」に関する声明としては、同じくネットで広がった「韓国は『敵』なのか」(7月25日)が想起されます。多数の名だたる学者・研究者が「呼びかけ人」に名を連ねた声明ですが、多くの問題を含んでいました(8月1日のブログ参照)。
 しかしこの「声明」にはそのような疑問点はなく、問題の核心が鋭く突かれています。また④⑤⑥は先の声明にはなかった主張で、この「声明」の優れた点です。

 著名な学者・研究者の声明よりも格段に(異質とも言える)「声明」を、名もなき市井の20~30代の青年たちが発信。この事実に「著名な学者・研究者」の劣化を痛感するとともに、これからの日本への一条の光を、久しぶりに見た思いです。

 <訂正・補足>

 8日の「韓国報告<上>」でソウルのバス事情について書きましたが、ソウルの友人から次のようなコメントが寄せられました。紹介して、訂正・補足とさせていただきます。
 「ソウルを走るバス会社は複数あるんです。ソウル特別市の都市交通本部で管理して、各バス会社が運行する形です。同じシステムと料金体系でソウルとキョンギ(京畿)道の地下鉄、バスは5回(30分以内)まで無料で乗り換えでき、料金は始点から計算されます」


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